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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻12号

1975年11月発行

文献概要

今月の主題 肺癌—その理解と対処のために X線診断

Coin lesionの鑑別

著者: 金上晴夫1

所属機関: 1金上クリニック

ページ範囲:P.1783 - P.1785

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 胸部X線写真でcoin lesionをみた場合,われわれはどのような疾患を考え,どのように鑑別すべきであろうか.
 胸部X線写真上の陰影は,同じようなcoin lesionであっても,炎症,悪性腫瘍,良性腫瘍,心不全によるものなど,その原因疾患によって,特徴と思われる所見を示すこともあるが,陰影そのものから確実な鑑別診断を行うことは困難なことが多い.したがって胸部X線写真はあくまで診断のための素材の1つであり,性別,年齢,問診をはじめ,断層像,気管支造影像,さらに気管支ファイバースコープ,喀痰の細菌学的並びに細胞診などの所見を綜合的に考慮して確実診断へもっていくべきであろう.そして確実診断がつかない場合には,年齢その他から少しでも悪性腫瘍を疑うべき点があれば,切除の方向へもっていくのが安全である."疑うべきは切る"がcoin lesionをみた時の現時点における1つの姿勢と考える.決して"疑うべきも経過をみて決める"といった消極的な姿勢は許されない.以下,coin lesionの鑑別について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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