icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina12巻13号

1975年12月発行

今月の主題 SLE—成因から治療まで

SLEの臓器症状

血液

著者: 大久保滉1

所属機関: 1関西医大第1内科

ページ範囲:P.1943 - P.1945

文献概要

 血液学的な症候は,血清学的所見,腎の症候,神経学的症候とともにSLEの重要な徴候に数えられ,また,診断基準の項目にも溶血性貧血,白血球減少,栓球(血小板)減少がとりあげられている1).しかしながら,SLEでみられる血液学的な異常は必発というわけではなく,多数の症例について集計した結果,"そういう傾向がある"という程度のものであり,また,決してSLEに特異的な変化があるわけでもない.したがって,血液学的所見の診断確定への貢献度はそれほど大きなものではなく,あくまでも他臓器の変化や血清学的異常--抗核抗体,その他の多種の自己抗体,梅毒反応の偽陽性など--と総合して下されるべきものである.
 筆者ら2)はアンケートによって調査した本邦のSLE症例について血液学的な検査データを集計した.以下,その成績を中心に,文献(山口3),Debois4))を参照しつつ,述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら