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雑誌目次

雑誌文献

medicina12巻2号

1975年02月発行

雑誌目次

今月の主題 血液ガスの基礎と臨床

血液ガス測定法の歩み

著者: 井川幸雄

ページ範囲:P.130 - P.131

Van Slykeの時代
 液体中に存在する物質が化学反応の結果,定量的にガス体に変化するとすれば,これを一定圧の下でその容量を測る(volumetric)か,あるいは一定容積に閉じこめて,その圧を測る(manometric)ことによって定量することができる.また,もし発生するガスが混合物であれば,特異的な吸着剤を使用して個別のガスの分別定量を行うことができる.血液ガスのこのような方法によるガス分析は1902年BarcroftとHaldaneによって行われたが,この領域での画期的な技術革新はVan Slykeによる1917年volumetricな血液ガス分析装置の開発で1),彼は当時Rockfeller Instituteで糖尿病の研究の一環として,血漿中総CO2の臨床化学的定量を行っている.これは真空中にガスを発生させ,その容量を測定するvolumetricな方法であったが,1924年にはVan SlykeとNeillによるmanometricな装置が発表され2),これが現在に至るまで,広く行われているわけである.これにひき続いての数年,Van Slykeと共同研究者達はこのガス分析装置を用いて,血液と尿の種々の化学成分の分析法を開発した.Van Siykeのmanometricな装置は非常に微量なガスを精度よく正確に測ることができるし,その反応のステップもそれほど複雑ではないけれども,ただ,大量の検体処理という臨床化学の要求には応じることができず,現在の臨床検査室ではほとんどすべての成分の分析が比色法で行われ,結局は最初に開発されたCO2と02の分析法として臨床検査室にmanometryが残り,これすら,他の方法に移りつつあるのが現況であろう.また,1951年にはNatelsonの装置がVanSlyke装置の微量法として発表され,これも多くの愛好者をもっている.

血液ガス測定法

各種測定法の解説

著者: 白石透

ページ範囲:P.132 - P.137

血液ガス分析の測定項目
 血液ガス分析の適応となる場合は極めて多い.すなわち,肺機能検査の1項目として測定されるほか,手術室,回復室,濃厚治療室におけるモニタリング,水・電解質代謝ならびに血液酸塩基平衡検査の目的でも測定され,さらには,Fickの原理による心拍出量の測定,一酸化炭素中毒に際してのCO量,ならびに血液の酸素運搬能力の評価目的で測定されることも多い.血液ガス分析に際して,直接ないし計算の結果得られる値は,表に示したように,極めて多数に上り,検査の目的によって,必要とされている値が定まっている.これらの測定項目のうち,1.O2飽和度から,8.血漿全CO2濃度までは,なんらかの方法で直接測定の可能なものであるが,9血漿HCO3-濃度以下は,計算で求め得るのみで実測できない,酸塩基平衡関係の指標である.
 表に符号で示したごとく,呼吸機能評価目的には主として分圧値,酸塩基平衡検査にはpHと重炭酸に関する値が要求され,含量値,飽和度が要求される場合は,むしろ特殊な場合に属する.その理由づけは,肺機能障害,酸塩基平衡障害のあり方に関係するもので,他の筆者により詳述されると思われるので本稿ではふれない.

判読上の注意点

著者: 岡田和夫

ページ範囲:P.138 - P.141

 本稿では血液ガス測定を実際に行う場合,検体採取,測定,データ判定にあたっての注意点を述べることにする.Pco2電極,Po2電極,pH電極による測定が最も広く行われているので,この機器を用いる場合を中心に述べる.測定機器は今日優秀なのが開発され,誤差を生じるファクターがかなり減少しているが,一般医,テクニシャンの参考になればと願って気づいた点を述べていく.

ガス分圧と含量

酸素

著者: 西島昭吾

ページ範囲:P.142 - P.145

ガス分圧
 種々の気体が混在する時,その全体の示す圧を全圧(total pressure)といい,個々の気体が単独で示す圧を分圧(partial pressure)という.分圧は,全圧(P)にそれぞれのガス濃度(fractional concentration)をかけたものとして表すことができる.
 空気は表1に挙げた種々のガスと水蒸気とが混在する気体である.

炭酸ガス

著者: 角田慎弥 ,   梅田博道

ページ範囲:P.146 - P.148

 組織呼吸によって生じた炭酸ガス(CO2)は,血液に移行し,肺に運ばれ,ガス交換により呼気中に排出されるが,血液のなかで起きるCO2の物理化学的な反応はO2に比して複雑である.したがって,CO2は血液中にいろいろな形で存在している.
 CO2含量とは,血液中の全CO2量をVol%で表現したものであるから,はじめに
CO2が血液中で,「どのような形で存在しているか」について考え,次に炭酸ガス分圧(Pco2)との関係についてふれる.

呼吸と血液ガス

肺呼吸

著者: 大久保隆男 ,   柴田寛彦

ページ範囲:P.149 - P.151

 組織呼吸のために末梢に酸素(O2)を運び,産生された炭酸ガス(CO2)を取り去ることは循環系の役割の1つであり,それらの担体である血液中の酸素,炭酸ガスの量を調節している器官が肺である.本章では肺における呼吸を,血液ガス量の調節という面から眺めてみたい.

組織呼吸—組織の酸素レベル

著者: 小山富康

ページ範囲:P.152 - P.155

はじめに
 組織内に十分な酸素の存在することが,組織の呼吸を維持するために必須である.酸素は毛細血管へ流れ込んでくる血液によって運ばれてくる.血液は酸素を与えながら炭酸ガスを受けとり,静脈血化して組織を流れ去っていく.しかし,毛細血管と毛細血管との間にはあるていどの間隔があり,そこに酸素を必要とする組織が存在する.したがって血液をはなれた酸素は酸素分圧の低い方へと拡散現象によって移動しんがら,ミトコンドリアに接触すると,組織呼吸へと組み込まれていく.余った酸素がさらに遠方へと移動していき,したがって酸素分圧はつぎつぎに低下していく.毛細血管から最も離れた部位の静脈寄りに,最も分圧の低い死角点が成立する.かくて血液ガスとの関連で組織呼吸を論ずるときには,組織内の酸素分圧および組織静脈血の酸素分圧を論ずることになるのである.

酸塩基平衡

著者: 大塚洋久

ページ範囲:P.156 - P.157

 生体は体液の水素イオン濃度が高い時は酸の排泄量を増し,低い時はそれを減らして体液水素イオン濃度を一定に維持しようとする.そのほかに,体液自体が水素イオン濃度の変化を緩衝する能力を持っている.すなわち体液の水素イオン濃度を外部から変化させようとすると体液の中の化学平衡関係が変化して,その結果起こる反応は水素イオン濃度の変化を小さくする方向へ進行する.このような体液の緩衝能力と諸臓器の調節機能が総合された結果が,血液のpHやPco2,あるいはbase excessなどの酸塩基平衡諸量として表されるものである.

呼吸中枢

著者: 本田良行

ページ範囲:P.158 - P.160

 呼吸の最も重要な働きはO2のとり入れと,CO2の排出にある.血液中に含まれるこれらのガスのレベルは,呼吸の大きさによって左右されると同時に,逆に呼吸の大きさを規制して,血液ガスのレベルの恒常性,ひいては生体のガス代謝の確保を計るように働いている.

グラフ

血液ガス測定器のいろいろ

著者: 井川幸雄

ページ範囲:P.161 - P.167

Van Slykeの検圧装置
 この装置はガラス製の検圧用の管(マノメーター)とその支持台(写真左側)と反応室およびその駆動部分からなっている.
 水につつまれた反応室内にガス抽出剤(乳酸,サポニン,フエリシアンカリの混合液)を入れ,血液(1ml)を混じ,陰圧にして遊離の気体(O2,CO2,N2など)を抽出したのち,気体の体積を一定(2ml標線使用)にし,そのときの圧をマノメーターで読む.ついでCO2吸収剤(NaOH)でCO2を除いて検圧し,さらにO2吸収剤(ハイドロサルファイトとアントラキノンβスルフォン酸ナトリウム)でO2を除いて検圧する.これらの結果から血液のO2および総CO2含量(溶存CO2+重炭酸塩)を求めることができる.定比例,倍数比例の法則など気体の廷質を知ることが化学の理論のスタートであることや有機化合物の分折が炭素をCO2,水素をH2O,窒素をN2としてガス分肝で求めたことを考えても,ガス分析は化学分析の本道ともいえる.しかし現実には試薬の脱気,嫌気的取り扱いなど,1検体の分析に水銀上下のための下のストップコックを20回,試薬,検体の注入のために上のストップコックを10回動かさなければならないなどの"手数"のため,臨床化学分析としては極めて不人気である(写真は臨床検査2)より).

血液ガス異常

低酸素血症

著者: 福井俊夫

ページ範囲:P.170 - P.171

 低酸素血症は,症候的にはチアノーゼとして大昔から問題にされており,治療的にもかなり古くから酸素吸入が行われているが,その定量的評価が行われるようになったのは電極法による酸素分圧測定が普及して以来のことで,低酸素血症は古くて新しい問題といえよう.

炭酸ガス蓄積症

著者: 西本幸男 ,   西田修実 ,   倉岡敏彦

ページ範囲:P.172 - P.173

 肺からのCO2排出量は,肺胞換気量と肺胞気中のCO2濃度を掛けたものに等しいので,肺胞換気量が減少するとCO2の排出が障害されて,体内にCO2が蓄積し,pHは低下して呼吸性acidosisになる.そして呼吸性acidosisに基づくすべての臨床症状はCO2 intoxication(CO2中毒症候群)と呼ばれ,またその重症型はCO2 narcosisと呼ばれている1,2)

血液ガス異常と電解質

著者: 横山剛

ページ範囲:P.174 - P.175

 血液ガスと体液電解質とは密接な関係があり,相互に影響を及ぼしあうものであるので,血液ガスの診断と治療における電解質の占める意義はきわめて大きいといえる.中でも細胞内緩衝系としてのKの動きは,Hの移動を伴って直接pHに関係するものであり,主要な陰イオンであるClの増減はHCO3-の濃度および腎での再吸収に影響を及ぼしてpHを変化させ,また水分量の変動はcontraction alkalosis, dilution acidosisをきたすなど,いくつかの重要な機序が認められている.
 血液ガスの異常のうち,anoxemiaのみを呈する場合は通常特別な電解質異常は認められないが,それが高度の場合には細胞のcatabolismからKの游出等の機序が予想される.しかし実際には,たとえば呼吸不全でanoxemiaの強い場合には多くはhyperventilationによる呼吸性アルカローシスを伴っており,また循環不全の強い時にはlactic acidosisが認められ,pHの異常を伴っていることが多い.したがって血液ガス異常と電解質としてはpHの異常,すなわちアシドーシス,アルカローシスを中心に述べる.

血液ガスの臨床

急性呼吸不全

著者: 岡安大仁

ページ範囲:P.176 - P.177

概念と基準
 急性呼吸不全(ARF)は,ご承知のように臨床上多くの疾患でしばしば認められ,しかもその診断と処置は一刻を競うものである.ARFを一言でいえば,呼吸器および心臓機能の一方あるいは両者の急激な障害で,動脈血の酸素化状態と炭酸ガス排除が正常にいかなくなった場合である.もちろん,ARFの最終的な意義は,組織への酸素の供給と炭酸ガス排除の急激な減弱ということではあるが,組織のガス張力を測ること自体,極めて困難であるので,動脈血ガス分析によってARFの存在とその程度とを推定するわけである.研究者によってある程度の差はあるが,ARFを確診しうる動脈血ガス分析値は,Pao2が50 mmHg以下になった場合である.この場合,炭酸ガス蓄積を伴うものと,伴わないものとがあって,Paco2が急激に50mmHg以上になった場合を,とくに急性換気不全acute ventilatory failureという.ARFが単に低酸素血症だけなのか,あるいは過炭酸ガス血症を伴っているのか,すなわち急性換気不全であるのかを鑑別すること(これは臨床症状だけでは困難で,むしろ誤診しやすい)は,ARFの治療上極めて重要で,動脈血ガス分析が不可欠なものとなる.

慢性呼吸不全

著者: 芳賀敏彦

ページ範囲:P.178 - P.179

 慢性呼吸不全の定義は,急性呼吸不全のそれと併せて慢性・急性の点においては未だ明確ではない.しかし急性呼吸不全はどちらかというと外傷.ショック,手術中,中毒などのように,それまで呼吸器系に変化がなくて起こった急激な呼吸不全をさすので,慢性呼吸不全は基礎に慢性の呼吸器疾患(単に肺・胸郭に限らず,神経系,神経筋系の障害を含めて)を持っている者が,長期間にわたる漸進的な機能低下により自覚的には,労作時息切れより始まる呼吸困難を覚えるようになり,一方,動脈血ガス分析では正常値から脱しているものを慢性呼吸不全としてよいのではなかろうか.ただ患者が医師を訪ねる場合は,よほど重症化してからか,または一時的・急性増悪で症状悪化した時が多い.後者の状態はいわゆる慢性呼吸不全の状態に急性増悪がスーパーインポーズしているので別に考えねばならない.こうしてみると,慢性呼吸不全も慢性安定期と急性増悪期の2期に分けて考えた方がよさそうである.
 このような慢性呼吸不全を呈する基礎疾患はたくさんあるが,筆者らの所で取り扱っているのは慢性肺気腫,慢性気管支炎,喘息の重積したもの,肺線維症,じん肺,肺結核をはじめとする肺感染症の後遺症と,肺に直接関係のあるものが多い.

脳障害

著者: 田崎義昭

ページ範囲:P.180 - P.181

 血液ガスと脳とは次のような関係を有している.すなわち,動脈血ガス分圧の変化は脳循環に影響する.したかって,血液ガスがある程度変動しても,脳血流の増減により,脳組織ガス分圧,pHはほぼ一定に保たれる.しかし,動脈血ガス分圧の変化が大になれば,脳循環による代償も不全となり,脳機能および代謝に障害が現れる.このような血液ガスの異常による脳障害は,CO2ナルコーシス,肺性脳症,過換気症候群などである,ここでは,血液ガスと脳循環との関係,血液ガス異常による脳障害の発生機序について述べることにする.

腎疾患

著者: 浦壁重治 ,   湯浅繁一

ページ範囲:P.182 - P.183

 腎臓と血液ガスの関係は次の3点に要約できる.
 1)腎は組織重量当たりの血流量,酸素消費量が最も大きい臓器である.この意味では血液の酸素分圧の低下の影響を受けやすい臓器であるといえるが,臨床上は,むしろ腎血流量の低下が組織呼吸障害の主因である場合が断然多い.腎乏血による急性腎不全の発症はその代表である.

心疾患

著者: 中西淳雄 ,   奥田佳久

ページ範囲:P.184 - P.186

はじめに
 我々が日常の臨床検査で取り扱う血液ガスはO2およびCO2が主体である.その他特殊な場合にはN2を問題とすることもあるが,今回はそれを省略する.
 血液は肺と体組織の間の媒体と考えられるから,これらのガスの含量および分圧は臨床的に心肺機能の指標として重要な意義を持つ.体組織に供給されるO2量は血中に存在するO2の含量とそれに流入する血液量によって決まる.心疾患患者において,たとえ低O2血症(anoxemia)があっても,血液量が多ければ,その影響は比較的少ないが,血流量が減少すれば大きな被害を蒙る.さらに貧血や代謝の亢進するような病態が合併すれば低O2血症の危険は倍加する.

血液ガスと患者管理

ICUシステム管理

著者: 瀬戸屋健三

ページ範囲:P.187 - P.189

 生体の組織が生命を維持し円滑な代謝活動を営むために,外界から組織へのO2の供給と組織から外界へのCO2の排泄が円満に行われ体液環境の恒常性が保たれる必要があり,呼吸,循環,中枢神経活動の究極の目的の一つもこの点にある.その意味からも生命の危機にさらされ呼吸循環の補助を必要とする患者ばかりを対象とするICUにおいて,血中のO2,CO2ガス分析は基本的かつ欠くべからざる検査といえる.

麻酔

著者: 山村秀夫

ページ範囲:P.190 - P.191

 麻酔剤はすべて呼吸抑制剤であるばかりでなく,循環にも作用するので血液ガスに大きな影響を及ぼすことはいうまでもない.しかし麻酔中の血液ガスの問題での大きな特徴は患者の呼吸を自由に調節できることであって,この点は一般の疾患の場合とは大いに異なるところであろう.

術後管理

著者: 吉竹毅 ,   三枝正裕

ページ範囲:P.192 - P.193

 術後管理について,患者の血行動態および肺換気の著変をきたし,迅速な対策を講じない限り,致命的となり得る期間は術後早期—術後1週間前後以内—に多い.その期間以後においては栄養,感染などの諸問題が対象となる.したがって,術後管理のうち,血液ガスの変動が重要視されるのは術後早期に多い.術後の血行動態,肺換気の変化について,従来では患者の一般状態で推定したが,疾患対象の拡大,手術侵襲の増大などにより,一般状態の変化時には,すでに対策の手遅れとなることが多く,それ以前の時期に対策を講ずることが必要で,そのためには血液ガス,酸塩基諸量の測定は,現在では,日常の検査項目および判定要素となっている。ここでは以上のことにより,主として術後早期に関する血液ガスの変化,異常時の対策について述べてみたい.

座談会

血液ガスをめぐって

著者: 小池繁夫 ,   芳賀敏彦 ,   井川幸雄 ,   岡安大仁

ページ範囲:P.194 - P.200

 今日,血液ガスの測定は,その技術的進歩と相まって盛んとなり,臨床的にも大いに貢献する時代となりつつある.しかし,まだまだその普及・一般化に際しては困難な問題もあるようである.血液ガス測定の歩みを具体的にふりかえりながら,これを自家薬籠中のものとするために,本主題のしめくくりとしてお話し合いをいただいた.

カラーグラフ 臨床医のための病理学

XX.生殖器疾患(1)

著者: 金子仁

ページ範囲:P.202 - P.203

 生殖器疾患は数多いが,最も重要な疾患は腫瘍であろう.
 男性性器では陰茎癌,精巣のセミノーマを提示した.前者は包茎(phimosis)に多く,組織学的に扁平上皮癌である.後者は特有な細胞の集合で,間質にリンパ球の多いのが特徴である,最後に緒方知三郎先生の前立腺癌を出した.腫瘍細胞は治療のために変性が強い.

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内科専門医を志す人に・トレーニング3題

著者: 太田怜 ,   折茂肇 ,   朝長正徳

ページ範囲:P.213 - P.215

 問題1.25歳の女,心基部にLevine III度の駆出性収縮期雑音がきかれ,同時にII音が分裂している.よくきくと,このII音の分裂は吸気時には不明瞭となり,呼気時のほうが明瞭となる.この疾患はつぎのうちどれであろうか.
 ①心房中隔欠損
 ②左脚ブロックを伴った大動脈症候群
 ③大動脈縮窄
 ④大動脈弁狭窄
 ⑤肺動脈弁狭窄

内科専門医を志す人に・私のプロトコール

II.腎・泌尿器

著者: 西崎統

ページ範囲:P.216 - P.217

●臨床検査・診療手技について
 内科専門医受験に際して,内科全般についての普遍的知識はもちろんのこと,臨床実技についても評価される.その際,受験時に提出するプロトコール(研修記録)や剖検記録がどうしても重視される.そのプロトコールから質問が始められ,類縁疾患や関連する問題にその範囲が拡げられてゆく.そしてさらに提出資料の内容に拘束されないで試験官の用意する資料などを用いて質問の幅が広げられ,スライドや標本などが時には用いられる.同時に一般検査,診療手技,および特殊検査についても,その経験の有無手技,方法なども問われることがある.そのためにも内科の各分野の一般的な検査,および手技は広い範囲にわたって経験しておく必要がある.もちろん診療手技といえども,日常ベッドサイドで行われる簡単なものから,スペシャリストによらなければならないような高等技術を要するものまでもある.なお,救急処置時の手技も加わる,いうまでもなく,いずれの検査,手技にしろ受験直前になって短期間でマスターすることは不可能である.
 内科臨床研修5年間には,身体所見を基本にして,臨床一般および特殊検査結果,X線学的所見,内視鏡学的所見などを参考に診断をすすめてゆき,検査結果を組み合わせて総合的に判断することの練磨により,臨床検査および診療手技を向上させてゆくのも1つの方法ではないかと思われる.もちろん,非常に高度なテクニックを必要とする検査は,少なくともその概要くらいを知っておけばよい.なお,臨床検査,診療手技をマスターすると同時に検査データを正しく評価することも重要である.

演習・X線診断学

単純X線写真による読影のコツ(2)—胸部

著者: 大澤忠

ページ範囲:P.205 - P.208

 まず胸部骨格から見てゆきます.
 肋骨の走行.肋間腔など正常です,右肺尖野を斜走する細い骨が見られます.頸骨でしょうか?右第1肋骨の形成不全であるとすれば左第1肋骨が欠損していることになります.頸椎,胸椎の数はそれぞれの写真がなければわかりません.しかし頸椎の横突起はほぼ水平,上部胸椎の横突起はやや上向きに出るので鑑別できます.このプリントではわかりずらいと思いますが,この例は頸肋です.

超音波診断の読み方

乳腺疾患

著者: 和賀井敏夫

ページ範囲:P.209 - P.212

 近年,超音波診断法が各科領域において広く利用されるようになってきた.ことに超音波パルス反射法を用いる生体構造の映像法が,超音波断層法として臨床的にもその特徴とともに有効に用いられるようになってきた.この特徴としては生体の任意の部の断面を任意の方向や角度で描写でき、しかも生体軟部組織構造の映像化に優れている二となどが挙げられる.さらに癌のような病的組織が,その音響的特性に基づいて,画像の上に直接的情報としての異常隊として描写されるので,これを用いて診断が行われる.超音波断層法はこのような特徴を示すと同時に,装置面における進歩も目覚しく,今同紹介する階調性超音波断層像では,画像の解像力の向上が著明である.

診断基準とその使い方

肺化膿症

著者: 早田義博 ,   斎藤雄二

ページ範囲:P.218 - P.219

肺化膿症の現況
 最近の肺化膿症は成書にあるものと著しく異なってきた.すなわち化学療法により初期に治癒して定型的な形のものは非常に少ない.
 減少したもの気管支に細菌を含んだ異物が入り,気管支を閉塞して生じた閉塞性肺炎中の膿瘍.血行性,リンパ行性化膿症.肺結核の空洞,気管支拡張症に合併するものおよび術後肺化膿.

多発性硬化症

著者: 柴崎浩

ページ範囲:P.220 - P.222

 多発性硬化症(multiple sclerosis,以下MS)は,主に若年成人を急激に侵し,脳や脊髄,視神経などに2ヵ所以上の限局性病巣が次々と起こるために,多彩な神経症状が緩解と再発をくりかえすものである(図).神経症状がいったん完全に消失すること(完全緩解)がしばしばみられることが特徴的である.神経線維の髄鞘が一次的に破壊されるために脱髄性疾患と称され,とくにそのあと瘢痕過程としてグリオーシスが起こるために硬くなる.これが多発性硬化症の名の由来である.
 MSは欧米では若年成人を侵す神経疾患の中で最も多いもののひとつであるが,わが国ではこの20年間に冲中,黒岩らによってその存在が明らかにされてきたものの,まだ一般医家には十分には認識されていない.とくに本症では特異的なテストがなく,その診断は全く上に述べたような臨床像のパターンに基づいてなされる.

術後障害とその管理

胃切除後の障害 その2

著者: 柴田一郎 ,   牧野永城

ページ範囲:P.224 - P.227

 柴田 胃切除後腸内細菌数が増えることがあるということでしたが,そのために熱が出てくるというようなこともあるのですか.
 牧野 そんなことはないですね.元来腸内に生理的にある細菌が増えるということで,たいした病原性を発揮するわけもなく,ただ代謝に影響することがある位じゃないのでしょうか.胆汁酸が分解されて脂肪の消化が悪くなるとか,この細菌がビタミンB12を吸着利用するか,または破壊するかによってビタミンB12の不足が起こりやすいとかいわれるわけです.

緊急時の薬剤投与

高血圧性脳症のときの降圧剤の使い方

著者: 花園直人 ,   井上元二

ページ範囲:P.228 - P.229

 高血圧性脳症は拡張期血圧の急性・亜急性上昇によって,脳細動脈の攣縮,脳血流の減少さらに血管壁透過性の亢進をきたし,脳機能障害を呈する症候群である.本症は本態性高血圧症,とくに悪性化した症例,急性・慢性腎炎などの各種の腎性高血圧症,妊娠中毒症(子癇)などから発症することが多い.そのほか褐色細胞腫,クッシング症候群などでもまれにみられるが,大動脈弁閉鎖不全のように拡張期血圧の低い疾患で本症をみることはない.髄液圧の亢進,脳浮腫の程度によって,頭痛,悪心,嘔吐などから次第に進行し,見当識障害,昏迷状態を呈し,重篤な場合にはてんかん様痙攣発作や昏睡などをみる.拡張期血圧は多くの場合130mmHg以上に上昇するが,それ以下の血圧で発症する例もあり,とくに小児や妊婦あるいは心不全例では,拡張期血圧の上昇が著明でない場合がある.
 高血圧性脳症は血圧,とくに拡張期血圧を下げることによって急速に改善される.降圧治療は急を要するので,降圧剤は原則として非経口的に投与し,症状の改善が得られたのちに経口的投与に切り替える.降圧目標は拡張期血圧100mmHg程度とする.しかし本症ではすでに重篤な脳,心とくに腎障害を合併していることが少なくなく,急激かつ過度の降圧はこれらの臓器障害をさらに悪化させることがあるので,降圧による影響を慎重にチェックする必要がある.

臨床病理医はこう読む

血清蛋白分画像(2)

著者: 河合忠

ページ範囲:P.230 - P.231

定型的な肝障害型血清蛋白分画像
 血清総蛋白濃度は正常範囲にあり,alb分画とα2分画の減少に加えて,γ分画の幅広い増加がある.alb分画の軽度から中等度の減少はさまざまな病態でみられるので,それ自体はさほど診断的には重要な所見ではない.しかし,α2分画の減少は肝障害の重要な変化の1つである.
 α2分画は多数の微量成分が集まって構成されている.たとえば,ハプトグロビン,α2-マクログロブリン,セルロプラスミン,α2-リポ蛋白,Gc-グロブリン,α2HS糖蛋白,などである.これらの成分のうちただ1つが単独に欠損していてもα2分画が有意の低値を示すことはない.α2分画が,本症例のように有意に低値を示すためには,上記の成分がいくつも減少傾向を示すことが必要となる.したがって,重症の肝細胞障害のように,ハプトグロビン,α2-マクログロブリン,セルロプラスミン,α2-リポ蛋白などが同時に低下する時にのみ認められるわけである.すなわち,α2分画が有意に低値であれば重症の肝障害があると考えてよい.しかし,α2分画の減少がないからといって肝障害を否定することはできない.ただし,ハプトグロビン単独についてみれば,その減少は肝障害度とかなり良い相関性を示す.

図解病態のしくみ 肺機能の障害・4

拡散障害

著者: 田中元一

ページ範囲:P.232 - P.233

 拡散とは 一般にあるガス体が,ある境界を境にして濃度差のある場合,次第にその濃度差が失われて平均化してゆく現象を拡散という.
 この境界として生体における半透膜がある場合には,その膜の条件が加わってくる.図1のように膜(M)の両側にあるガス体の分圧に差(P1>P2)がある場合には次式の関係が成立つ.

小児の検査

赤血球沈降反応(血沈)

著者: 丹羽正治

ページ範囲:P.234 - P.235

 赤血球沈降反応(血沈)は1918年Fahraeusによって妊娠の早期診断に応用されて以来広く用いられ,その亢進は周知のように感染,組織の破壊吸収の促進,比較的高度な貧血,血漿蛋白の異常などを鋭敏に反映している.この反応は非特異的であるため,この成績だけから特定の疾患を推定する決め手は得られないが,体内のどこかに上記の何らかの異常があることを大づかみに把握するための「ふるい分け」検査として最適である.血沈は極めて簡単に実施することができ,ありふれた検査であるが,その価値は今日でも失われていない.

皮膚病変と内科疾患

じんま疹および発斑(膨疹)を併発する皮膚疾患と内的病変

著者: 三浦修

ページ範囲:P.236 - P.237

 発斑に掻痒を伴う疾患をじんま疹と定義する.ただし発斑に紅斑が先行し,あるいは辺縁に紅量を形成し,または発斑の消褪した跡に紅斑を遺す場合もじんま疹に含まれる.いずれにしても紅斑は発斑と同様に一過性であるを要するし,その他の発疹の併発は許されない.
 じんま疹は急性と慢性に分けられる.前者は1カ月以内に治癒する場合に名づけられ,後者はそれ以上,時によっては数年,十数年にわたって発症をくり返す例をいう.しかし発疹は両者共に全く同様である故,初発時にこれら両者を分かつことは至難である.これを推測せしめうる要件としては家族歴または既往歴におけるじんま疹や他のアレルギー性疾患の有無のみである.しかし多くの急性例にあっては発斑が大形であり,紅斑を豊富に伴い,終日発症を反復するのに対して,慢性型にあっては発斑が比較的小形となり,紅斑は少なく,掻痒も軽度となり,特定の時刻または条件下に発症する例が多いので,初診時多少見当のつくこともある.

診療相談室

血清TGの低いとき

著者: 竹内一郎

ページ範囲:P.238 - P.239

質問 鎖空腹時採血,血清トリグリセライドの低い正常範囲はいくらですか.10〜15〜20mg/dlでもよいでしょうか.もしこれで正常でないとすると,どのような病気を考え,どんな検査でわかりますか.(愛媛県 T生 47歳)
 血清トリグリセライド(TG)値のみならず,一般に,血清脂質の正常値に関してはしばしば議論されているが,厳密には未だ明白な見解が得られていない.血清脂質値を年齢別にみると,年齢と共に増加し,男女にて多少の差はあるが,40〜50歳台をピークとして老齢化と共に減少する動きを示す.さらに,地域別にみるとその値にかなりの差があり,食事などの環境の影響を容易にうけることが示唆されている・健常者のTG値の度数分布は,高い値に偏った非正規分布を示しているため,通常,対数正規確率紙を用いて正常域を設定しており,その意味では正常域をきめることはできるとしても,高脂血症を粥状硬化症への前段階とみる考え方,さらに,いわゆる健常者にも,かなりの程度に動脈壁への脂質の沈着がみられる事実からすれば,環境によってかなりの動きを示す値から得られた範囲を"正常"とすることの妥当性が,常に問題になるわけである.

細菌貪食試験について

著者: 島村忠勝

ページ範囲:P.239 - P.239

質問 細菌貪食試験の意義および細菌浮遊液の作り方をご教示ください.(宮城県 I生)
答 負食現象とは,白血球が非自己の固形物たとえば,細菌に向かって遊走接近し,付着結合後,それを取り込み,細胞内で殺菌,消化する一連の過程であると説明されている,こ書の種々の過程には,多くの代謝経路および酵素が関与しでいるので,そこに異常が一つでも起これば,貧食機能が低下し,その結果,易感染性の状態が出現する.

オスラー博士の生涯・26

ジョンス・ホプキンス大学医学部開学の頃のオスラー

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.241 - P.243

 オスラーが,1889年にペンシルバニア大学の内科の教授を辞して,ボルチモアに赴任すると間もなく医学校が開校されると思っていたのに,病院だけが先にできて,医学部の設立がこんなに遅れたのは,建築資金が予測どおりに集まらなかったためである.
 しかし,そこに篤志家のガレット女史が多額の寄付を申し出たので,やっと医学部の建物が建ち,1893年5月には開学されることとなった.

How about……?

患者と医学知識

著者: 伊藤徳治

ページ範囲:P.244 - P.247

 ●患者が医学知識をいろいろと持つことが,診療行為上,マイナスとなることがあるでしょうか.
 誤った医学知識をもつことが診療上,マイナスになることはいうまでもないことでしょう.患者がそういう知識に基づいて自己流の治療をしたり,主治医に不信の念を抱くようになることは,患者,医師双方の不幸です.これにはマスコミや一般出版物の正しくない記事のほかに,患者から患者への誤った知識の伝達も大きな役を演じています.たとえば私の専門の方面では,医師に尿糖が出るといわれたらすぐに,内服薬療法を行っている同病患者にすすめられるまま,薬局から同じ薬を買って同じ量内服して低血糖症状を起こした糖尿病患者がいます.これなどは,患者が科学的にものを考えることと,処方箋なしには薬が買えないような制度があれば起こらないことでしょう.

話題

ソマトスタチン・C—ペプチド・レセプターアッセイ—第11回内分泌学会東部部会から

著者: 池田義雄

ページ範囲:P.169 - P.169

 内分泌学会・東部部会は毎年秋に開催されている.昭和49年度・第11回は11月16〜17日の両日,東京の都市センターホールを会場に2つのシンポジウムと一般口演で構成された.このうちから膵内分泌,糖尿病に関する話題をとり上げてみよう.
 その第1はSomatostatinである.安田ら(東大・1内ほか)は合成ソマトスタチンのインスリン分泌に及ぼす影響をin vitroで,また細島ら(金沢医大・内分泌内科ほか)はソマトスタチンの糖尿病患者における臨床経験を発表した.ソマトスタチンは,Guillemin一派により50万頭のヒツジ視床下部から成長ホルモン放出促進因子を検索しようとした段階で抽出された成長ホルモン分泌抑制物質である.すでに14個のアミノ酸配置も知られ,合成されるに至っている.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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