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文献概要
今月の主題 血液ガスの基礎と臨床 血液ガス測定法
各種測定法の解説
著者: 白石透1
所属機関: 1東大・第2内科
ページ範囲:P.132 - P.137
文献購入ページに移動血液ガス分析の測定項目
血液ガス分析の適応となる場合は極めて多い.すなわち,肺機能検査の1項目として測定されるほか,手術室,回復室,濃厚治療室におけるモニタリング,水・電解質代謝ならびに血液酸塩基平衡検査の目的でも測定され,さらには,Fickの原理による心拍出量の測定,一酸化炭素中毒に際してのCO量,ならびに血液の酸素運搬能力の評価目的で測定されることも多い.血液ガス分析に際して,直接ないし計算の結果得られる値は,表に示したように,極めて多数に上り,検査の目的によって,必要とされている値が定まっている.これらの測定項目のうち,1.O2飽和度から,8.血漿全CO2濃度までは,なんらかの方法で直接測定の可能なものであるが,9血漿HCO3-濃度以下は,計算で求め得るのみで実測できない,酸塩基平衡関係の指標である.
表に符号で示したごとく,呼吸機能評価目的には主として分圧値,酸塩基平衡検査にはpHと重炭酸に関する値が要求され,含量値,飽和度が要求される場合は,むしろ特殊な場合に属する.その理由づけは,肺機能障害,酸塩基平衡障害のあり方に関係するもので,他の筆者により詳述されると思われるので本稿ではふれない.
血液ガス分析の適応となる場合は極めて多い.すなわち,肺機能検査の1項目として測定されるほか,手術室,回復室,濃厚治療室におけるモニタリング,水・電解質代謝ならびに血液酸塩基平衡検査の目的でも測定され,さらには,Fickの原理による心拍出量の測定,一酸化炭素中毒に際してのCO量,ならびに血液の酸素運搬能力の評価目的で測定されることも多い.血液ガス分析に際して,直接ないし計算の結果得られる値は,表に示したように,極めて多数に上り,検査の目的によって,必要とされている値が定まっている.これらの測定項目のうち,1.O2飽和度から,8.血漿全CO2濃度までは,なんらかの方法で直接測定の可能なものであるが,9血漿HCO3-濃度以下は,計算で求め得るのみで実測できない,酸塩基平衡関係の指標である.
表に符号で示したごとく,呼吸機能評価目的には主として分圧値,酸塩基平衡検査にはpHと重炭酸に関する値が要求され,含量値,飽和度が要求される場合は,むしろ特殊な場合に属する.その理由づけは,肺機能障害,酸塩基平衡障害のあり方に関係するもので,他の筆者により詳述されると思われるので本稿ではふれない.
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