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小児の検査
赤血球沈降反応(血沈)
著者: 丹羽正治1
所属機関: 1東海大・臨床病理
ページ範囲:P.234 - P.235
文献購入ページに移動 赤血球沈降反応(血沈)は1918年Fahraeusによって妊娠の早期診断に応用されて以来広く用いられ,その亢進は周知のように感染,組織の破壊吸収の促進,比較的高度な貧血,血漿蛋白の異常などを鋭敏に反映している.この反応は非特異的であるため,この成績だけから特定の疾患を推定する決め手は得られないが,体内のどこかに上記の何らかの異常があることを大づかみに把握するための「ふるい分け」検査として最適である.血沈は極めて簡単に実施することができ,ありふれた検査であるが,その価値は今日でも失われていない.
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