icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina12巻2号

1975年02月発行

文献概要

How about……?

患者と医学知識

著者: 伊藤徳治1

所属機関: 1虎の門病院・内分泌代謝科

ページ範囲:P.244 - P.247

文献購入ページに移動
 ●患者が医学知識をいろいろと持つことが,診療行為上,マイナスとなることがあるでしょうか.
 誤った医学知識をもつことが診療上,マイナスになることはいうまでもないことでしょう.患者がそういう知識に基づいて自己流の治療をしたり,主治医に不信の念を抱くようになることは,患者,医師双方の不幸です.これにはマスコミや一般出版物の正しくない記事のほかに,患者から患者への誤った知識の伝達も大きな役を演じています.たとえば私の専門の方面では,医師に尿糖が出るといわれたらすぐに,内服薬療法を行っている同病患者にすすめられるまま,薬局から同じ薬を買って同じ量内服して低血糖症状を起こした糖尿病患者がいます.これなどは,患者が科学的にものを考えることと,処方箋なしには薬が買えないような制度があれば起こらないことでしょう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら