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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻3号

1975年03月発行

文献概要

今月の主題 心身症からみた症候群 心身症からみた症候群

過敏性大腸症候群と潰瘍性大腸炎

著者: 川上澄12

所属機関: 1弘前大教育学部看護学科 2弘前大内科

ページ範囲:P.284 - P.286

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はじめに
 過敏性大腸症候群(irritable colon syndrome)は純粋に機能的な大腸疾患で,大腸の神経筋機構に失調が生じて,大腸が正常の機能を発揮できない病態と定義される.すなわち,本症候群は従来spastic colon,nervous diarrhea,colica mucosa,functional colitis,などと10余の慣用語で呼ばれていた大腸疾患を,大腸の運動機能および分泌機能の異常に基づく疾患として一括整理・統合されたものである1).一方,潰瘍性大腸炎(colitis ulcerosa)は,多元的な原因が重なり合った大腸の慢性の炎症性病変の終局的な病態で,現在のところやはり1つの症候群と考えられている2)
 消化管は心の鏡といわれるごとく,生理的にもその機能は心理的因子の影響を受けやすいものであるが,これら両疾患はともに,臨床の診療の場では,心身医学的な取り計らいが重要な意義を有する症例が多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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