文献詳細
文献概要
今月の主題 心身症からみた症候群 心身症からみた症候群
気管支喘息と過呼吸症候群
著者: 桂戴作1
所属機関: 1日大第1内科
ページ範囲:P.290 - P.291
文献購入ページに移動気管支喘息の定義と成因
1959年のCiba Guest Symposiumでは,広汎な気道の狭窄による呼吸困難を主とする病変で,可逆性であり,心・血管系の異常によらないものと定義されたが,さらに1962年American Thoracic Societyでは,上記の他に,気道の過敏性の存在,除外項目として,肺胞の破壊,炎症を追加している.したがって現定義では,いかなる機転によってでも,上記の条件を満足すれば,それは気管支喘息である.そのうち最も機転の明らかなものがアレルギーであり,抗原抗体反応により遊離されたchemical mediatorのため気管支筋の攣縮をきたした状態であるが,細部にいたっては不明のことも多い.アレルギー以外の機転ではさらに不明の部分が多く,列挙すれば,感染,心因,自律神経機能異常,内分泌異常などで,これらは重なってあることが多く1,2),アトピー因子のみでは発作にいたらないのに,心因が重なったため発作にいたったと考えられる症例も少なくない.
1959年のCiba Guest Symposiumでは,広汎な気道の狭窄による呼吸困難を主とする病変で,可逆性であり,心・血管系の異常によらないものと定義されたが,さらに1962年American Thoracic Societyでは,上記の他に,気道の過敏性の存在,除外項目として,肺胞の破壊,炎症を追加している.したがって現定義では,いかなる機転によってでも,上記の条件を満足すれば,それは気管支喘息である.そのうち最も機転の明らかなものがアレルギーであり,抗原抗体反応により遊離されたchemical mediatorのため気管支筋の攣縮をきたした状態であるが,細部にいたっては不明のことも多い.アレルギー以外の機転ではさらに不明の部分が多く,列挙すれば,感染,心因,自律神経機能異常,内分泌異常などで,これらは重なってあることが多く1,2),アトピー因子のみでは発作にいたらないのに,心因が重なったため発作にいたったと考えられる症例も少なくない.
掲載誌情報