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臨床病理医はこう読む
血清蛋白分画像(3)
著者: 河合忠1
所属機関: 1自治医大臨床病理
ページ範囲:P.362 - P.363
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血清総蛋白濃度は,新生児期は乳児期よりやや高目であるが,平均1.5g/dl程度成人値よりも低い.アルブミン分画の変動は総蛋白量とほぼ同様な傾向を示す.α2分画,主としてα2マクログロブリンは生後半年頃より1歳にかけて著しく増加し,成人値の約1.5倍にも達し,4〜5歳まで高値を持続し,以後漸減し,10歳頃には成人値になる.γ分画(すなわちIgG)は新生児期にほぼ成人値に近く,生後急速に減少し,2〜4カ月で最低になり,それ以後漸次増加し,思春期までには成人値に達する.α1およびβ分画は年齢により大きな差は認められない.このように血清蛋白分画値は年齢によって著しい差があるので小児の場合とくに注意しなければならない.
血清総蛋白濃度は,新生児期は乳児期よりやや高目であるが,平均1.5g/dl程度成人値よりも低い.アルブミン分画の変動は総蛋白量とほぼ同様な傾向を示す.α2分画,主としてα2マクログロブリンは生後半年頃より1歳にかけて著しく増加し,成人値の約1.5倍にも達し,4〜5歳まで高値を持続し,以後漸減し,10歳頃には成人値になる.γ分画(すなわちIgG)は新生児期にほぼ成人値に近く,生後急速に減少し,2〜4カ月で最低になり,それ以後漸次増加し,思春期までには成人値に達する.α1およびβ分画は年齢により大きな差は認められない.このように血清蛋白分画値は年齢によって著しい差があるので小児の場合とくに注意しなければならない.
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