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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻3号

1975年03月発行

診療相談室

56歳,女子のてんかんをめぐって

著者: 種田真砂雄1

所属機関: 1北里大臨床病理,精神科

ページ範囲:P.370 - P.371

文献概要

質問 以下の症例「潰瘍性大腸炎治療中に併発した"てんかん"様発作」とその治療法についてご教示ください.
 患者は56歳女子,既婚(質問者の妻).既往に特記すべき疾患なし.昭和48年7月24円,大便排出のたびに出血するため,痔核を考え,外科に診断を受ける.直腸鏡検査で判明せず,ロマノスコープで潰瘍性大腸炎と診断を受け,入院治療する.治療は主として副腎皮質ホルモンとサラゾピリンで,昭和48年12月には軽快せるも,昭和49年1月,質問者がスキーで複雑骨折で入院,それによる「ショック」か,その時点より深夜,けいれん発作を起こし,翌日より持続睡眠療法にて2週間治療し,軽快.その後(3カ月後),週1回ていど「てんかん」様発作を起こし,食欲減退,体重減少,各種血液検査はやや悪化,血沈は1時間30mg以上となった.もちろん下痢,粘液便の回数も増悪した.平均38℃の発熱が1週問以上続き,やや解熱せるため,外泊許可を受け,精神安定させ,病院食を自宅食にきりかえたところ食欲が出,やや体重増加し,便通も減少し,大便の粘液は週1〜2回ていど,出血は全くないという状態となった.しかし,「けいれん」,「てんかん」様発作はやや軽度となるも,なお週1回ていど発作があり,治療中である.「てんかん」様発作,その他について詳しいデータは別記のとおりです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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