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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント V.胃・十二指腸液検査
胃液酸度
著者: 佐藤寿雄1 関根毅1
所属機関: 1東北大第1外科
ページ範囲:P.460 - P.461
文献購入ページに移動 胃液検査は胃分泌機能を知る方法として胃疾患,ことに胃・十二指腸潰瘍の病態生理の上できわめて重要である.しかしながら,胃生検や内視鏡検査などの診断法の導入により一時等閑視されていたが,最近再び検討されるようになってきた.
胃液酸度はすべての疾患の診断ないし鑑別の上では必ずしも意義は大きくないが,とくに胃・十二指腸潰蕩において内科的見地からは胃酸分泌の推移を検討することにより治療,予後の判定,さらに再発,再燃の予防の点で意義がある.また,外科的見地からは単に酸分泌反応を知るだけでなく,分泌機序における各分泌相を体液性ないし神経性分泌枢との関連において把握することにより手術術式の適応ないし選択が検討されている.さらに潰瘍再発につながる術後の至適酸度や迷切術における迷切の完全性を検討する点でも意義がある.
胃液酸度はすべての疾患の診断ないし鑑別の上では必ずしも意義は大きくないが,とくに胃・十二指腸潰蕩において内科的見地からは胃酸分泌の推移を検討することにより治療,予後の判定,さらに再発,再燃の予防の点で意義がある.また,外科的見地からは単に酸分泌反応を知るだけでなく,分泌機序における各分泌相を体液性ないし神経性分泌枢との関連において把握することにより手術術式の適応ないし選択が検討されている.さらに潰瘍再発につながる術後の至適酸度や迷切術における迷切の完全性を検討する点でも意義がある.
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