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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻4号

1975年03月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント VI.血液検査

血餅収縮試験

著者: 鈴木弘文1

所属機関: 1北里大衛生学部

ページ範囲:P.492 - P.493

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 血餅収縮は血小板の大切な機能の1つとして広く知られている.しかし,その機序については定説がなく,久しく不明とされていたが,近年に至り,血小板中のthrombostheninが主役をなしていることが明らかにされてきた,そして,このthrombostheninが作用するためにはATPが重要な役割を演じていることが次第に解明されてきた.したがって,血餅収縮試験はこうした血小板の機能を反映するものであり,また,血小板の数も血餅収縮試験に大きな影響を及ぼすことになる.しかし,今日用いられている血餅収縮試験の測定手技は試験管に入れた血液が凝固して血餅をつくり,その血餅の収縮状態を試験管の外から肉眼的に観察する方法と血餅を試験管から分離して残った血清量を測定する方法のいずれかが用いられているために,血小板自体の性状のほかに表1に示したような多数の因子が関与している.したがって,血餅収縮試験の判定にはこれらの因子についても考慮されなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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