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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント VI.血液検査
フィブリノゲン
著者: 山田外春1
所属機関: 1三重大第2内科
ページ範囲:P.506 - P.507
文献購入ページに移動 フィブリノゲンは血液凝固第工因子といわれ,その確実なる生理的機能は凝固作用であり,その質的異常としては,遺伝性のフィブリノゲンの分子構造上の異常による病的状態と後天性にある種の肝疾患で異常フィブリノゲンの出ることが知られている.しかし,これらは稀な疾患であり,一般にはフィブリノゲンよりフィブリンに転化する際の分子学的変化によって起こる凝固障害による出血性素因が臨床的に重視されている,
最近はさらにプラスミンによりフィブリノゲン(またはフィブリン)が分解された結果生ずるFDP(Fibrinogen Degradation Product)により惹起される凝固障害や高フィブリノゲン血症もその原因の1つである血管内凝固亢進状態が惹起する脱線維素症候群におけるフィブリノゲン減少,線溶亢進が問題視されている.これらとは別にフィブリノゲンは外的侵襲に対する生体の防衛反応に重要な意義を有することが認められてきている.
最近はさらにプラスミンによりフィブリノゲン(またはフィブリン)が分解された結果生ずるFDP(Fibrinogen Degradation Product)により惹起される凝固障害や高フィブリノゲン血症もその原因の1つである血管内凝固亢進状態が惹起する脱線維素症候群におけるフィブリノゲン減少,線溶亢進が問題視されている.これらとは別にフィブリノゲンは外的侵襲に対する生体の防衛反応に重要な意義を有することが認められてきている.
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