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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント VI.血液検査
線溶現象
著者: 安部英1
所属機関: 1帝京大第1内科
ページ範囲:P.508 - P.509
文献購入ページに移動生体内で線溶活性が異常値を示すには,もとよりプラスミンの活性が異常に高いか,反対に異常に低いかでなければならないが,プラスミノゲンが活性化されてプラスミンになるとやがて阻害物質の作用で活性が中和される(10分後にはすでにこの中和作用がみられる).したがって生体内でプラスミン活性が把握できるには,活性化の起こりつつある時に採血しなければならない(①の加熱平板や純化フィブリン平板ではプラスミン活性が測れる).しかし実際にはこの活性化の時期を予知することも,確認することも容易でないので,随時このような活性化が起こった時どれだけの活性が発揮されるか,そのポテンシャルをみる意味で血液中のプラスミノゲン量(①で検体にSKやUKを加えたもので測れる)やこれを活性化するアクチベータの活性(検体としてユーグロブリン分画を用いる場合は①,②,ことに②でアクチベータ作用を優位に反映する.しかしこの場合プラスミノゲン量やフィブリノゲン濃度も測定値に影響する)を測定する.
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