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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント VII.血清検査
ポール・バンネル反応(Paul-Bunnell反応)
著者: 熊谷直秀1
所属機関: 1東大分院内科
ページ範囲:P.536 - P.538
文献購入ページに移動抗体価はI. M. と血清病できわめて高く,稀に他の疾患でも高い値の示されることもあるが,この3種の抗体はいずれもヒツジの赤血球に蛇する凝集素,すなわち異好性抗体(Heterophile Antibody)ではあるが,3種はそれぞれ異なったものであり,Davidsohn吸収試験2)によって鑑別される.すなわち,I. M. の異好性抗体は煮沸したモルモットの腎臓では吸収されず,ウシの煮沸した赤血球抗原で吸収されるが,血清病の抗体は両者で吸収され,他の疾患および正常者にみられるForssman抗体は,I. M. とは逆に,モルモット腎臓で吸収され,ウシの煮沸赤血球では吸収されない.
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