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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント VII.血清検査
ワイルフェリックス
著者: 荻間勇1
所属機関: 1新潟市民病院
ページ範囲:P.542 - P.543
文献購入ページに移動 ワイルフェリックス反応は,リッケチア性疾患の診断法として古くから用いられている反応であるが,これはリケッチアとProteus vulgalisのある種の菌株との間に共通抗原があり,このため,この菌を抗原として凝集反応を行えばリケッチア症患者に抗体が検出されるという理論に基づくものである.
リケッチア症の血清学的診断法としては,リケッチア凝集反応,補体結合反応,中和試験,赤血球凝集抑制反応などが用いられ,実際にはこれらの諸反応の方がワイルフェリックス反応に比べて鋭敏であり,しかも特徴的であるといいうる.しかし,いずれの反応も操作が複雑であるため,日常検査法としてワイルフェリックス反応に代わり得る段階ではない.
リケッチア症の血清学的診断法としては,リケッチア凝集反応,補体結合反応,中和試験,赤血球凝集抑制反応などが用いられ,実際にはこれらの諸反応の方がワイルフェリックス反応に比べて鋭敏であり,しかも特徴的であるといいうる.しかし,いずれの反応も操作が複雑であるため,日常検査法としてワイルフェリックス反応に代わり得る段階ではない.
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