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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻4号

1975年03月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント VIII.血液化学検査

血清蛋白

著者: 阿部正和1

所属機関: 1慈恵医大内科

ページ範囲:P.554 - P.555

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異常値を示す疾患
 血清蛋白濃度の異常をきたす疾患を表にまとめた.血清蛋白濃度が8.0g/dl以上のものを高蛋白血症,6.0g/dl以下のものを低蛋白血症という.このような異常値が得られた場合,反射的に何らかの病名に結びつけることなく,まず被検者の血液が濃縮あるいは希釈を起こしていないかどうかを考えるべきである.とくに,ごくわずかな高蛋白血症の場合は下痢,嘔吐,脱水といった場合が最も頻度が高いのである.
 高蛋白血症が著しい時は多発性骨髄腫,マクログロブリネミア,また,きわめて稀有ではあるがアミロイドーシスを,中等度の高蛋白血症の場合は,これらの各種疾患以外にサルコイドーシス,自己免疫疾患,結合織疾患などを考える.ごく軽度の高蛋白血症は,前述の血液濃縮をはじめとして,きわめて多数の疾患のさいにみられる.その具体例については表に示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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