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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻4号

1975年03月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント VIII.血液化学検査

GOT,GPT

著者: 平山千里1

所属機関: 1九大第3内科

ページ範囲:P.622 - P.623

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異常値を示す疾患
 GOT(一般名:Aspartate Aminotransferase)は心筋や肝に高濃度に存在し,次いで筋肉,腎,膵などに認められる.GPT(一般名:Alanine Aminotransferase)は肝に最も多く,次いで腎,心筋,筋肉,膵,脾などに存在する、一般にGOT,GPTの肝,心筋などの濃度は,血清濃度の103〜4程度であるので,肝や筋肉の疾患では血清濃度が上昇する.GOT,GPTの上昇する疾患を表に示した.便宜上,高度,中等度,軽度上昇の3群にわけたが,およその目安であり,正確な分類は困難である.
 GOTは心筋をふくむ各種め筋肉疾患で増加するが,臨床上重要なのは心筋硬塞である.すなわち,多数例の統計によると,心筋硬塞の96%以上にGOTの中等度の上昇を認めるが,狭心症や冠不全では23%しか上昇しない.心筋硬塞では,GOTは硬塞後2〜12時間で上昇し,24〜36時間で最高値,3〜7日後正常に復する.この場合,同時にGPTの上昇をみることもある.このGPTの上昇は,心筋起原のもののほか,肝障害を合併するためと考えられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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