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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻4号

1975年03月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント XII.細菌検査

感受性試験の読み方

著者: 石山俊次1

所属機関: 1日大第3外科

ページ範囲:P.698 - P.699

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比較値でみる感受性
 感受性値に絶対値はない.カップ法,重層法,希釈法,比濁法,ディスク法およびそれぞれの変法で,被検菌の感受性が,たとえば12.5mcg/ml,あるいは廾と示されても,その値は標準(純末)に対する比較値で表現されるので,生物活性の絶対値を示すわけではない.ある種の薬剤,たとえばサルファ剤などは,化学的定量が行われる.その時の値が仮に絶対値に近いとしても,必ずしも生物活性を示すとは限らない.感受性試験は,生物活性を示すわけであるから,実用的には生物学的測定が望ましいが,さて,その値は,化学的に測定された値と必ずしも一致しない.さらに,感受性試験の結果に基づいて薬剤を選択する場合,その最小阻止濃度(MIC),あるいは最大許容濃度(MAC),時には最小殺菌濃度(MCC)で,相互の抗菌力を比較して決めることになる.もともと比較値(比)を比較するわけだから錯覚を起こしやすい.はなはだしいときには,比較できない性質の数値を比較していることさえある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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