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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント XIII.細胞診
染色体分析
著者: 田村昭蔵1
所属機関: 1慶大産婦人科
ページ範囲:P.713 - P.715
文献購入ページに移動 検査法の進歩により,患者を対象とする染色体分析が比較的容易となり,種々な疾患について染色体異常の成因的意義が次々と確認されるに及び,染色体分析も今日では臨床上の重要な検査項目の1つとして日常盛んに行われるようになった.すなわち典型的染色体異常疾患の診断を目的として行われることはもちろん,慢性骨髄性白血病の補助診断法として,あるいは半陰陽の鑑別診断法として,さらに最近では先天異常の出生前診断として羊水細胞の染色体分析が試みられるなど,その応用範囲も次第に多岐にわたっている.手技的には末梢血培養法が最も普及しているが,木法に関しても現在では微量の血液でも検査可能となり,希望する臨床例のすべてについて染色体分析が可能である.また補助手段として古くより用いられてきた性染色質(今日のX-chromatin)検査のほかY-chromatin検査やAutoradiography法が援用されるが,最近急速に進展したBanding法を用いると分析は極めて正確かつ詳細に行うことが可能で,臨床領域における染色体分析の意義はますます増大しつつある.表1にこれらの特殊検査手技の主な特徴点を示した.
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