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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻5号

1975年04月発行

文献概要

今月の主題 糖尿病への新たなる対処 知っておきたい合併症

糖尿病の血液凝固異常

著者: 松岡松三1 神保長三1

所属機関: 1新潟大第1内科

ページ範囲:P.761 - P.763

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 狭義の凝血障害は出血性素因を意味するものであるが,凝血障害を広く解釈すると,凝固亢進状態,血栓形成傾向も含まれてくる.糖尿病の合併症として出血傾向をみることは皆無にひとしく,文献的な報告もみあたらない.糖尿病にみられる凝固異常の主体は,基礎疾患である糖尿病の進展に伴う脂質代謝異常に基づく血栓形成傾向と動脈硬化の発生である.
 近年,糖尿病の死因として糖尿病性昏睡や感染症は減少し,心血管系の病変,すなわち血栓塞栓症と動脈硬化が大きくクローズアップされ,これと関連する虚血性心疾患,心筋硬塞,糖尿病性腎症どなの合併が予後を大きく支配するようになり,その対策が望まれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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