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今月の主題 糖尿病への新たなる対処 インスリンをめぐる診療のトピックス
人工膵島
著者: 馬場茂明1 酒井英世1
所属機関: 1神戸大第2内科
ページ範囲:P.780 - P.781
文献購入ページに移動近年,糖尿病患者に対するインスリン治療の実際として,とくに合併症の進展防止を意図して,より生理的な血糖-インスリン相互関係を自動的に維持できる人工膵島の開発がすすめられてきた.Soeldnerらのボストングループは,図1,2のような小型で皮下に移植可能なモデルを完成させるべく,現在,その各構成単位の試作を行いつつある.一方,Albisserらのトロントグループは,図3のようなカテーテルを通じて生体と接続する体外型の人工膵β細胞を試作し,臨床実験まで行っている.いずれにしろ,これらは生体における膵ラ氏島の生理機能をモデルにしたものであり,原理的には両者に大きな差はない.
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