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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻6号

1975年05月発行

文献概要

今月の主題 出血傾向の新知識 知っておきたい出血性素因

血友病とその周辺

著者: 福井弘1

所属機関: 1奈良医大小児科

ページ範囲:P.923 - P.926

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 血友病は代表的な伴性劣性遺伝性の出血性疾患で,皮膚,粘膜はもとより深部組織,とくに関節内,筋肉内,その他諸臓器,組織の出血を反復するが,凝血学的には第VIII因子活性の欠乏する血友病Aと第IX因子活性の欠乏する血友病Bの2病型に大別されていることは周知のところである.遺伝形式は異なるが,I,II,V,VII,X,XI,XII因子などの凝固因子の先天性障害症も血友病型の出血様式を示すので,これらは血友病類縁疾患として取り扱われている.
 従来,血友病および類縁疾患の研究は臨床的観察と凝血学的検索が中心であったが,近年,生化学,免疫学的検索法の進歩とともに,血友病の病因,病態は分子レベルでの究明がなされつつある.また,治療面でも,部分的純化濃縮剤による補充療法が発達している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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