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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻6号

1975年05月発行

文献概要

今月の主題 出血傾向の新知識 知っておきたい出血性素因

Ehlers-Danlos症候群

著者: 田川徳治1 村上義樹1

所属機関: 1国立泉北病院小児科

ページ範囲:P.930 - P.932

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 本症候群は常染色体性不完全優性に遺伝する中胚葉組織の先天発育不全症で,血管および血管周囲組織の脆弱性による出血素因を伴う稀な疾患である.Ehlers(1901)が皮膚および関節の過弛緩性に出血傾向を伴う症例を,Danlos(1908)が皮膚の過弛緩性に肘,膝部皮下組織の偽腫瘍を伴う症例を記載し,その後Ehlers-Danlos症候群と呼ばれている.Ronchese(1936)は自験3症例を含む30症例について臨床的特徴を検討し,3主徴として皮膚および血管の異常な脆弱性,皮膚の過伸展性,関節の過伸展性をあげ,とくに皮膚および血管の脆弱性が最も重要な症状であると述べている.
 本稿ではEhlers-Danlos症候群の成人および幼児の各1症例を紹介し,あわせて本邦報告例について出血症状を中心に考察を加えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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