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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻6号

1975年05月発行

臨床病理医はこう読む

血清蛋白分画像(5)

著者: 河合忠1

所属機関: 1自治医大臨床病理

ページ範囲:P.998 - P.999

文献概要

β分画の明らかな増加
 本症例のパターンでまず目立つ所見としては,βLが著明で高βリポ蛋白血症が考えられ,β分画の比較的幅狭い増加があり,しかもβ分画峰がα2分画峰より著しく高いのが特徴である.
 セ・ア膜電気泳動法で分画された血清蛋白のβ分画は比較的変動の少ない分画である.β分画は主としてトランスフェリンによって占あられているので,β分画の著しい増減はまずトランスフェリンの変動に基づくと考えてよい.極あてまれにトランスフェリン欠損症がみられるが,その時はβ分画が著しい低値を示す.たとえば,先天性無トランスフェリン血症ではβ分画が4%以下,あるいは0.15g/dl以下になる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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