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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻8号

1975年07月発行

文献概要

今月の主題 感染症—最近の話題 細菌感染症—原因菌の変遷

セラチア感染症

著者: 那須勝1

所属機関: 1長崎大検査部

ページ範囲:P.1158 - P.1159

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 数多くの抗生物質の登場と免疫抑制剤療法の普及に伴い,諸種感染症の様相は大きく変わってきた.多くの抗生剤に耐性で,通常健康人には病原性を示さない弱毒菌が,生体側の感染防禦能低下に乗じて起炎性を惹起し,それらはしばしば抗療性で患者を死に至らしめている.その一菌属として,今日セラチアが大きく注目されてきた.
 この注目された理由は,①最近,本菌の患者からの分離率が高くなってきたこと,②多くの抗生物質に耐性で,ほとんど病院感染の形式をとり,とくに泌尿生殖器系患者の尿道カテーテル施行例などで器具を介して多発することがあり,③癌,血液疾患などの重症基礎疾患を有する患者では,しばしば本菌感染が死因となっている点などによる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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