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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻8号

1975年07月発行

文献概要

今月の主題 感染症—最近の話題 輸入伝染病

最近の輸入伝染病

著者: 小張一峰1

所属機関: 1千葉大微生物学

ページ範囲:P.1222 - P.1225

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 伝染病という言葉が与える印象が,赤痢,腸チフス,ジフテリアなどの法定伝染病を直ちに想い起こさせた時代はすでに終わったようである.50年の歴史をもつ日本伝染病学会が,その名称を感染症学会と変更したのもこの間の事情を物語るものだろう.そして,伝染病という言葉が,たまに輸入されて話題となる天然痘とかコレラなどの海外のある地域に流行する疾病を,輸入伝染病と呼んで慣用されるようになってきた,要するに,伝染病という言葉のもつニュアンスが,従来わが国に常在していた法定伝染病から,天然痘とかコレラなどの検疫伝染病あるいはマラリアなどへと移っていった感がある.
 筆者は1974年4月までWHO西太平洋地域事務局で伝染病の仕事をしていた関係から,帰国以来,いわゆる輸入伝染病についての経験を話したり書くことをしばしば要請されたので1〜3),本誌の記事もすでに申し述べたことと重複するところのあることをご寛容願いたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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