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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻8号

1975年07月発行

文献概要

緊急時の薬剤投与

腎不全で透析が行えないときの対策

著者: 中川成之輔1 渡辺一彦2

所属機関: 1東医歯大・第2内科 2阪歯大

ページ範囲:P.1270 - P.1271

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 腹膜透析も含めるのであれば,透析が行いえないときを想定することはむずかしい.腹膜透析であれば,生理食塩水に電解質やブドウ糖を混じて,緊急用の透析液をつくり,腹壁を切開して,何らかの滅菌されたチューブを腹腔内に導入し一定時間後に排液すれば足りる.事実,腹膜灌流セットと称する塩化ビニール管回路や自動装置のないころ,筆者は自家製のチューブと液で,透析を行った,その程度のことは,特別の設備のない一般病棟でもできるはずである.緊急透析がいかなるかたちにせよ絶対に行えないということは少ないと思われるが,高度の腹膜癒着があって,腹腔内穿刺が危険であるとか,血液透析をやるにしても,1〜2時間も待てないような時の対策は一応もっている必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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