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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻8号

1975年07月発行

文献概要

臨床病理医はこう読む

血液凝固検査(1)

著者: 藤巻道男1

所属機関: 1東医大臨床病理

ページ範囲:P.1272 - P.1273

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異型幼若顆粒白血球の出現
 歯肉出血と発熱を主徴としているが,貧血が高度であり,その貧血はMCH 34pg,MCV 95μm3にて正色素性正球性貧血である.また白血球数の減少と血小板数の減少があり,血清鉄は160μg/100mlと増加している.しかし網赤血球数は30‰であり,絶対数では6.9万/mm3と正常範囲内である.この検査成績より再生不良性貧血,鉄欠乏性貧血,巨赤芽球性貧血(悪性貧血)などは否定することができる.
 血液塗抹標本では写真のような前骨髄球に近似した異型性の強い細胞が多く,核網は微細からやや粗で,核小体は1〜3個あり,原形質は淡青または多染性で,多数の粗大または大小不同のアズール顆粒がびまん性にあり,時にアウエル小体のみられることもある.このような前骨髄球様細胞をpromyelocytoid,abnormal promyelocyteといっている.この細胞はペルオキシダーゼ反応は陽性であり,PAS反応も陽性である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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