文献詳細
文献概要
今月の主題 不整脈のハイライト 比較的難解な不整脈
Concealed A-V conduction(潜伏伝導)
著者: 外畑巌1 奥村満麿2
所属機関: 1名大中検 2名大第1内科
ページ範囲:P.53 - P.56
文献購入ページに移動CAVCの概念は古く,すでに1890年代には動物実験成積より知られており,1927年には,Kaufmannらは初めてこの概念を臨床心電図に適用した.1948年以降,CAVCはLangendorf,Pick,Katz1〜4)らにより臨床心電図で広範に研究され,臨床不整脈解析における意義が確立された.以前,CAVCの発生部位は房室結節と考えられていたが,Hoffmanら5),Mooreら6,7),Watanabeら8)による微小電極法,近接双極法を用いた動物実験により,伝導途絶は房室接合部のみならず,His-Purkinje系で,また房室接合部の種々なlevelで起こることが立証された.これらのことは,房室伝導系が電気生理学的特性の異なる種々な心筋組織より構成されていることより,容易に理解しうる.
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