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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻1号

1976年01月発行

新薬の使い分け

新しい抗結核薬TuberactinomycinとRifampicin—ことにRifampicin使用による短期化療

著者: 岩崎龍郎1

所属機関: 1結核研究所付属病院

ページ範囲:P.128 - P.130

文献概要

Tuberactinonlmycin
 抗結核薬の中で,最も新しく登場したのは,Tuberactinomycinである.化学構造上も抗菌的にもViomycinと非常に近いもので,VMとは互いに交互耐性がある.また,VMと同じく,SMには交互耐性はなく,しかし,KMに対してもVMと同様,KM耐性菌にはTuberactinomycinはおおむね感性だが,Tuberactinornycin耐性菌にはKMは耐性だという性質がある.結核菌に対する抗菌力は,SMよりはもちろん,KMよりも弱いが,VMとはほぼ同等である.したがって,SMに耐性を生じた後,KMを使用し,KMにも耐性となれば,Tuberactinomycinを使用するという順序に従う.この点,VMと同じ取り扱いであるが,VMよりも第8脳神経および腎に対する障害が少ないので,今後VMに代わって使用さるべき薬である.そのことは,これが日本で開発された薬であるということのみではない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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