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文献概要
診断基準とその使い方
Sick Sinus Syndrome
著者: 加藤和三1 久保木正夫2
所属機関: 1心臓血管研究所 2心臓血管研究所内科
ページ範囲:P.1561 - P.1563
文献購入ページに移動最近高度の洞徐脈,洞房ブロック,洞停止を呈し,めまい,失神などの臨床症状を示す症例に対して,SickSinus Sylldrome(SSS)なる診断名を用いることが多い.これらの不整脈はいずれも洞結節およびその周辺の解剖学的ないし生理学的変化のあらわれと考えられることから,そのおおよその概念は確立されたごとくであるが,細部にはなお異論がある.種々の研究者により,sinoatrial syncope,sluggish sinus node syndrome,inadequate sinus mechanism,Brady-Tachy syndromeとして報告されているものの多くは,ほぼ同一概念をさしているものの,それぞれ若干のずれがあるように見える.日本語名としても,病的洞症候群,洞(機能)不全症候群,洞結節機能異常症候群など,一定していない.診断基準もなお完全には確立されたとはいえない現状であるが,以下に概説してみる.
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