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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻11号

1976年11月発行

文献概要

図解病態のしくみ

バセドウ病における甲状腺機能亢進症の原因

著者: 永田格1 矢倉俊洋2 内野治人2

所属機関: 1関西電力病院第1内科 2京大内科

ページ範囲:P.1568 - P.1569

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はじめに
 バセドウ病は,現在自己免疫病として,その定義を満たさないにもかかわらず,なおそのように考えられているが,その理由の第一として,TSH様活性をもつ特有の液性自己抗体の存在がある.そして,本病の甲状腺機能亢進症の原因として再び注目されている.自己免疫性内分泌疾患としては橋本病のほかに,特発性副甲状腺機能低下症,アジソン病,男子不妊症,糖尿病の一部などが考えられるが,いずれも機能低下を示すのが普通で,バセドウ病にみられるような機能亢進は例外的である.自己免疫機序のうち組織障害の主役である細胞性免疫はむしろ橋本病において強く働いているようである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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