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臨床病理医はこう読む ホルモン異常・2
クッシング症候群
著者: 屋形稔1
所属機関: 1新潟大教中検
ページ範囲:P.1572 - P.1573
文献購入ページに移動 本例は諸検査の施行に先立って,無肝経や肥満,高血圧,皮膚線条などの存在から,十分クッシング症候群を疑わせる症状であったが,視力低下を伴って来院したものである.第1に,その確実な診断が問題であり,第2に,クッシング症候群とすると,病変が下垂体に由来する副腎過形成(いわゆるクッシング病)であるか,副腎癌,副腎腺腫(以上3者をひっくるめてクッシング症候群という)であるか,さらに異所性ACTH症候群(肺癌,胸腺腫,膵癌などに由来することが多い)ではないかなどの点が問題となる1).
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