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臨時増刊特集 日常役立つ診療技術 診断篇 IV.呼吸器系疾患の診断技術
4.気管支造影
著者: 菊池章1 加藤敏郎1
所属機関: 1東北大放射線科
ページ範囲:P.1713 - P.1715
文献購入ページに移動 気管支造影は患者にとってかなりの苦痛を与え,かつ一時的にせよ肺機能の低下をきたすので,その適応は慎重にしなければならない.近位の大気管支の変化は,しばしば技術的にすぐれた断層撮影や高圧撮影によって十分な所見が得られ,その後の気管支鏡的試切や分泌物吸引によって決定的診断が得られる.したがって,これらの撮影によっても気管支内腔の変化が不明の場合に,気管支造影が必要となる。しかし,いったん造影された気管支の所見は,たとえ肺門に近い大気管支であろうとも,診断的には比較にならぬほど豊富な知見を与えてくれるので,必要と判断された際は躊躇なく実施すべきである.
気管支造影の原理は,要するにX線不透明の薬剤(造影剤)を気管経由で気管支に注入し,注入圧,造影剤の重力,呼吸運動を利用して末梢気管支まで行きわたらせ,単純X線撮影ではとらえられない気管支樹の内腔を可視化することにある.
気管支造影の原理は,要するにX線不透明の薬剤(造影剤)を気管経由で気管支に注入し,注入圧,造影剤の重力,呼吸運動を利用して末梢気管支まで行きわたらせ,単純X線撮影ではとらえられない気管支樹の内腔を可視化することにある.
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