文献詳細
臨時増刊特集 日常役立つ診療技術
診断篇 XIV.脈管造影法
文献概要
膵疾患に血管造影が応用されてすでに10数年もたち,現在では一般病院でも広く行われるに至っている,膵血管造影の目的は上部消化管バリウム検査や,低緊張性十二指腸造影などからは得ることのできない情報を得ることであり,膵管造影や膵シンチグラム,さらに最近開発されたCTスキャンなどとともに,膵疾患の鑑別診断に大きな役割を持つものである.悪性腫瘍の場合には周囲の比較的大きな血管に対する浸潤や,肝転移巣の有無をも同時に知り得ることから,手術適応を含めた治療方針決定にも大いに役立つわけである.
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