文献詳細
文献概要
臨時増刊特集 日常役立つ診療技術 診断篇 XIV.脈管造影法
5.消化管血管造影法
著者: 木戸長一郎1
所属機関: 1愛知県がんセンター病院放射線診断部
ページ範囲:P.1936 - P.1938
文献購入ページに移動その意義
選択的血管撮影は,目的とする臓器に分布する大動脈分枝に,予め熱処理により先端を彎曲せしめたcatheterを挿入し,その血管分枝を造影する方法であり,1953年,Seldingerが経皮的に行う方法を発表して以来,広く行われるようになった.
血管は体内にくまなく分布するので,その性状を詳細に観察することで腫瘤の存在を知るばかりか,悪性腫瘍にあっては腫瘍血管としての異常性の存在がその病態把握を容易にする.したがって肝,腎,膵などの実質臓器には欠くことのできない検査法のひとつであるが,管腔臓器である胃や大腸の悪性腫瘍に対しても,その腫瘍の占拠部位,浸潤範囲を比較的容易に知り得るのみか,隣接臓器との関係や転移巣なども明確に理解することができる.
選択的血管撮影は,目的とする臓器に分布する大動脈分枝に,予め熱処理により先端を彎曲せしめたcatheterを挿入し,その血管分枝を造影する方法であり,1953年,Seldingerが経皮的に行う方法を発表して以来,広く行われるようになった.
血管は体内にくまなく分布するので,その性状を詳細に観察することで腫瘤の存在を知るばかりか,悪性腫瘍にあっては腫瘍血管としての異常性の存在がその病態把握を容易にする.したがって肝,腎,膵などの実質臓器には欠くことのできない検査法のひとつであるが,管腔臓器である胃や大腸の悪性腫瘍に対しても,その腫瘍の占拠部位,浸潤範囲を比較的容易に知り得るのみか,隣接臓器との関係や転移巣なども明確に理解することができる.
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