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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻12号

1976年12月発行

文献概要

診療手技のコツ

組織・細胞標本のみかた

著者: 金子仁1

所属機関: 1日医大老研基礎部

ページ範囲:P.1956 - P.1956

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 病理学的検査の特徴は,成績が決してデータではなく,診断であるという点である.さらにその診断は決して数字で出るのではなく,病理医のカンと経験からつけられる点である.これが病理検査の強味であり,弱味なのである.
 病理検査は,組織診であれ,細胞診であれ,1枚でも余計に標本を見,その患者の予後を臨床医といっしょに考えている病理医でなければ適切な診断はできない.単に動物実験のみに日を送っている病理学者では,患者の診断,臨床医への優れたアドバイスはできない.病理で診断したから正しいのではない大切なのは,誰が診断したかである.医師で病理学を専攻する以上,熟練した病理医であり,優秀な病理学者でなければならぬ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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