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雑誌目次

雑誌文献

medicina13巻2号

1976年02月発行

雑誌目次

今月の主題 胆道疾患—診療の実際

理解のための10題

ページ範囲:P.238 - P.239

診療の実際

症状による鑑別

著者: 槇哲夫

ページ範囲:P.166 - P.167

 胆道疾患の診断は,最近における経静脈性胆道撮影法の進歩(たとえばDrip Infusion Cholangiography)や直接胆道造影法(経皮経肝性造影および内視鏡による逆行性胆管造影)により,容易かつ正確にできるようになった.しかし,それだからといって症状上から,たとえば外来的診察で,一応の鑑別診断を考えることの必要性が減じたわけではない.ここでは胆道疾患を,日常多くみられる胆石症,胆嚢癌,胆管癌,さらに膵頭領域癌に分け,それぞれの疾患の症候上の特徴を,筆者の経験から吟味してみることにする.

十二指腸液検査の価値

著者: 玉沢佳巳

ページ範囲:P.168 - P.169

はじめに
 胆道疾患診療にあたって,十二指腸液検査の意義は極めて大きい.一般に十二指腸液というものは,胆汁,膵液,十二指腸分泌液および胃液の混合されたものであるが,この十二指腸液検査は胆汁についての検査と同義に用いられている.ここでは十二指腸ゾンデ法(Meltzer-Lyon法)によって採取された胆汁検査について,内科的診療における価値について述べる.

排泄性胆道造影法

著者: 有山襄 ,   黒沢彬 ,   池延東男

ページ範囲:P.171 - P.173

 排泄性胆道造影法,すなわち経口胆嚢造影法,静注あるいは点滴静注胆道造影法に関しては多数の報告があり,各造影法の利点,診断能,施行方法,その変法などについてはすでに検討しつくされた感がある7).排泄性胆道造影法の利点は簡便で合併症が少なく,胆道疾患が疑われる患者にroutine検査として行えることであるが,その診断能に限界があることも明らかである.今回は各種排泄性胆道造影法の適応と診断能の限界について述べる.

経皮経肝胆道造影法

著者: 秀村立五

ページ範囲:P.174 - P.177

はじめに
 経皮経肝胆道造影法は歴史的にみて,経皮経肝胆のう穿刺法と経皮経肝胆管穿刺法があるが,今日,PTCの名で,一般的に呼ばれている経皮経肝胆道造影法は,後者すなわち経皮経肝胆管穿刺法である.本法は,X線テレビの応用と細い穿刺針が使用可能となり,飛躍的に発達,普及したものである.
 この方法によって得られた影像は,胆道疾患と,膵臓疾患の鑑別診断および治療法決定に甚だ有用であるが,ここには胆道疾患の診断について要約する.

内視鏡的胆道造影法

著者: 仲吉昭夫

ページ範囲:P.178 - P.182

内視鏡的胆道造影法について
 内視鏡的胆道造影法(ERCP)の胆石症への診断応用に際して,ERCPの目的と意義,長所と短所,適応と禁忌などについて再認識することは,この検査法の特徴をよく把握でき,胆石症の鑑別診断に際し有益である.それらの点を中心に胆道造影について要約した.

胆のう造影陰性例の取り扱い

著者: 勝田紀男 ,   瓦崎正昭

ページ範囲:P.184 - P.185

 胆道疾患の大半が胆石症であり,次いで頻度は少なくなるが,胆石症との関連がしばしば問題となる悪性腫瘍がある.これらの胆道系疾患に対する診断法のひとつとして,X線診断が有力である.今日では,胆道造影法も各種行われ,排泄性造影法,EPCG,PTC,腹腔鏡下直接胆のう穿刺法などによって,診断率は著しく向上した.しかし,EPCG,PTC,腹腔鏡下胆のう穿刺法は,いずれも設備や経験が必要であり,どの施設でも行いうるとはいいがたく,一般的には排泄性造影法が行われている.

警戒すべき胆石

黄疸と胆石

著者: 羽白清

ページ範囲:P.186 - P.187

 黄疸は胆石症の主要症状であり,疼痛・発熱とともに臨床診断の指標となるが,黄疸を伴う胆石症では診断・治療上の問題が多い.黄疸例では通常の胆道撮影法による結石の確診が困難であり,閉塞性黄疸を呈する他の病変との鑑別が必要となる.さらにその成因と病像が多彩であり,黄疸の程度と病期に応じた適切な治療が要求されるが,胆石症の重篤な例は黄疸例であり,無黄疸例に比して術後合併症が多く手術死亡率も高い(高度黄疸例では10〜20%1〜3)

高齢者の胆石

著者: 小野慶一 ,   熊倉啓夫 ,   松浦喜美夫

ページ範囲:P.188 - P.190

 いわゆる高齢者における胆石症をどのようにとりあつかうかについては,種々問題点の多いところである.けれども,われわれ臨床家にとって最大の関心事は,やはり手術におけるリスク,いわゆるsilent stone,そして癌の問題などであろう.そこでこうした観点から教室での経験例をふりかえり,2,3気づいた点について述べてみたい.

糖尿病と胆石

著者: 三浦清美 ,   菅原武久 ,   大槻昌夫

ページ範囲:P.192 - P.193

 外国においては,糖尿病患者に胆石症が発生する頻度が高く,胆石症患者には糖尿病の合併することが多いことが古くから注目されていた1).一方,わが国では糖尿病と胆石の合併についてはあまり注目されていなかったが,食生活の西欧化とともに脂肪摂取量が増加するに伴い,糖尿病が著増しただけでなく,胆石症の合併例も多くみられるようになった.とくに胆石の種類は,寄生虫の激減によりビリルビン系胆石が減少し,逆にコレステロール系胆石の増加傾向が認められている.胆石症に糖尿病が合併すると重篤な合併症をきたすことが多く,とくに胆石症の急性発作による糖尿病の悪化,計画手術,緊急手術などの場合の糖尿病の管理は,その予後の上から臨床上,非常に重要なことは論を俟つまでもないので,2,3の問題点について触れてみたい.

胆石治療をめぐるトピックス

胆石溶解法

著者: 菅田文夫

ページ範囲:P.194 - P.195

 胆石を内科的に溶かそうという試みは古くから数多く試みられてきたし,また,胆嚢や胆道疾患に関心を寄せる内科医の夢でもあった.しかし,これまでに試みられた多くの薬剤に関しては,理論的根拠の乏しさや追試成績が必ずしも好結果を得ていないことなどから,たとえ胆石が消失したとしても,それは自然排出その他による"偶然性"のなせる業として理解されてしまうことが多かった.しかるに,1970年代に到って,にわかに脚光を浴び始めた胆汁酸製剤によるコレステロール胆石溶解の試みは,コ結石の成因論を基礎としての理論的納得のゆく方法であるだけに,欧米におけるかなり良好な治療成績の報告と相俟って,わが国においても基礎的および臨床的研究が急速な進展を示しつつある.そこで本稿では,誌面の都合により,胆汁酸による胆石溶解法についてのみ述べることにし,他の治療法,たとえばビリルビン系に対するヘキサメタ燐酸Na溶液や,コ系石に対するリモネン製剤などの直接溶解剤についての解説は,他の文献を参考にしていただきたい1)

胆石症の手術適応

著者: 窪田博吉

ページ範囲:P.196 - P.197

 胆石症の手術適応について書かれた論著は数多く見られる.また胆石症の手術そのものも至るところで行われている.大勢をみる時,手術成績は決して悪くないし,多くの患者は苦痛から解放され,健康な者となんら変わるところなく振舞っている.ある者は初めて経験した発作に恐れをなして直ぐに手術を希望し,ある者は長い経過の後に追い込まれた危急から,辛うじて脱出したという違いはあったとしても.
 しかし,それとは反対に,手術の結果が思わしくなくて,日常生活にも支障があるにもかかわらず,再手術をすすめられてもためらっている例もある.一方,治療する側にもさまざまな方針がみられる.積極的に手術をすすめる医師もおれば,なるべく手術は先に延ばそうと考える医師もある.この間の消息は書かれた論著のなかにもうかがうことができる.たとえば,手術適応の範囲は外科医に対する信頼度によって伸縮するという卒直な見解もある.幾分抵抗を感じながらも,まことにその通りだといわざるを得ない.また,絶対的適応以外の大多数の症例の手術適応決定は,医師各人の経験知識を基とした主観以外に決め手はないという見解も示されている.ただし,前者は昭和29年,後者は昭和35年の雑誌に記載されているものである.

肝内胆石と治療

著者: 田島芳雄

ページ範囲:P.198 - P.199

 胆石症のうち,胆嚢ならびに肝外胆管胆石症(以下,胆管胆石症)の治療成績は向上の一途をたどっているのに対し,肝内胆石症の治療成績は現在なお,満足すべきものとはいいがたい.そこで今回は,肝内胆石症の特徴と治療の現況について述べてみたい.

乳頭形成術の適応と方法

著者: 杉浦光雄 ,   島文夫 ,   別府倫兄

ページ範囲:P.200 - P.202

乳頭形成術の概念
 乳頭形成術(Papilloplasty,Sphincteroplasty)は,術式として発表されたのは,1952年,Jones,Smith1)が初めてであり,それ以前には,1884年,Langenbuch2)が,総胆管下端の十二指腸流入部の構造を検討して,乳頭部嵌頓結石を乳頭切開による摘出の可能性を示唆し,乳頭切開術(Papillotomy,sphincterotomy)として1891年,McBurney3)が第1例を行って以来,長い歴史を持っている.乳頭部に胆石が嵌頓した際に,総胆管切開を行っても摘出しにくいため,十二指腸下行部に切開を加え,さらに乳頭に切開を加えて嵌頓結石を摘出するのを主眼としたものである.しかし,乳頭切開術のみでは,切開部の創傷治癒機転から再癒合が起こる可能性が強く4),乳頭狭窄,乳頭炎,乳頭部硬化などの概念と,従来,外科系でとくに強調されていた上行性感染(胆管炎)は,内容の流入,流出が自由であれば,その危険性は全くなく,むしろ,胆管消化管吻合を行った場合,吻合部狭窄が起こることが胆管炎の原因であり,上行性感染よりは下行性感染が問題であるという考えが固定し,総胆管と十二指腸との自由な交通が乳頭部の病的状態や肝内結石,再発性胆管結石などでは治療上大きな意義があるというのが,現在の大きな流れである.

胆のう炎・胆管炎の問題

抗生剤の使い方

著者: 松代隆 ,   中村雍志

ページ範囲:P.204 - P.205

 胆道感染症に対する抗生剤の使用に際しては,胆汁中にも細菌があるという面からみれば,抗生剤が胆汁中に高濃度に排泄されることが,血中濃度の高いこととともに極めて重要なこととなる.さらに胆汁内で安定であることおよび細菌に有効であることが要求される.

急性胆嚢炎の手術適応

著者: 穴沢雄作

ページ範囲:P.206 - P.207

 急性の胆道感染症を急性胆嚢炎と急性胆管炎に分けるが,後者は最近,急性化膿性胆管炎と呼ばれ,その重篤度などから種々論議されている.軽度の胆管炎は肝外胆汁うっ滞,胆管結石症や胆嚢炎に際し,日常頻繁にみられるが,随伴性病変である.今回はこれら胆管炎についてはとくに触れず,急性胆嚢炎を手術適応の面から述べることにする.

急性化膿性閉塞性胆管炎

著者: 菅原克彦 ,   河野信博

ページ範囲:P.208 - P.210

はじめに
 胆道の良性疾患は外科ではありふれた疾患であり,手術療法が有効で術後の合併症も少なく,もちろん手術死亡は稀有といってよい現状である.しかしながら,二次的な胆管狭窄と急性化膿性胆管炎の2疾患は例外であり,前者は主として手術時の留意により避けられることが多く,後者は病態を知ることにより,早期かつ積極的な外科治療を行い得れば好成績が得られる.本稿では教室で経験した急性化膿性閉塞性胆管炎の臨床について述べる.
 1963年1月より1974年12月までめ12年間に教室で経験した胆道系疾患は835例で,そのうち良性疾患は667例,悪性疾患は168例である.これら症例のうち,臨床症状では腹痛,悪寒戦慄を伴う高熱,黄疸,さらに進行した際にショック,無尿,精神障害として嗜眠,指南力消失などがあるもの,理学的所見では上腹部に圧痛ないしは抵抗をふれるもの,さらに検査所見では白血球増多15,000以上,肝機能障害,血液培養で細菌陽性であり,感染源として胆道系疾患以外は考えられぬものの大部分の条件を満たす症例を,急性化膿性閉塞性胆管炎と定義し,11例を経験した.11症例の症状,検査所見を一括して図に示した.これら症例は男性9例,女性2例で,年齢は43歳から78歳に及び,平均年齢は59歳である.原因疾患は胆石症6例,悪性腫瘍5例である.

胆のう癌と胆管癌

早期発見の可能性

著者: 大藤正雄 ,   唐沢英偉 ,   大野孝則

ページ範囲:P.212 - P.213

 胆のう癌と胆管癌は全悪性腫瘍の4〜5%を占め,稀な疾患ではない.従来は早期診断が難しく,外科療法の成績も芳しくない.最近は経皮的あるいは内視鏡的胆道造影,腹部血管造影など,X線診断法の進歩により,胆のう癌,胆管癌の存在診断にとどまらず,病変の進展状態の診断も可能となり,確実な診断に基づく外科治療が行われつっある.肝門部胆管癌や胆のう癌の診断,治療にはなお解決すべき問題が残されているのであるが,他の部位における胆管癌では,手術例の著しい増加と良好な治療成績が報告されつつある.

胆石と胆のう癌の関係

著者: 水戸廸郎 ,   関口定美

ページ範囲:P.214 - P.215

 本邦の胆嚢癌による年間死亡者数は,ほぼ1,500人といわれる.一方,胆嚢癌の診断のもとに外科治療を受け,5年以上の生存例は昭和45年の春までの全国集計1)で14例,その後の報告例を追加しても20例にみたない.欧米の文献報告でも2),5年生存率は1.7〜6.7%にすぎない.これらの事実は胆嚢癌の診断,治療の困難性を如実に示すものであり,応急的対応策と早期診断法の開発および治療法の確立が最も望まれる分野のひとつである.また,"応急的対応策"なる漠然たる表現を用いなければならないところに胆嚢癌治療の悩みがある.
 現在,対応策として是非を論じられているのが予防的胆嚢摘除術であり,その根拠は胆嚢癌と胆石の密接な関連性にもとずいている.

胆管癌の鑑別診断

著者: 宮崎逸夫 ,   佐々木誠 ,   永川宅和

ページ範囲:P.216 - P.218

 胆管癌は狭義には総肝管,総胆管の癌をさすが,ここでは胆管末端部病変として鑑別上一番問題となるいわゆる膨大部癌も含めて胆管癌として取り扱いたい.

胆管癌の根治手術

著者: 中山和道

ページ範囲:P.219 - P.221

はじめに
 直接胆道造影法,内視鏡的検査法等の普及により胆道系癌の診断もかなり正確に行われるようになったが,その手術成績は依然として不良で,とくに膵外胆管癌,膵頭部癌,胆嚢癌の外科的治療成績ははなはだ悪い.しかし,最もアプローチしやすい乳頭部癌では,黄疸のない早期症例の発見が散見され,手術成績もかなりの向上がみられており,この領域の癌の一段の早期症例の発見と,より積極的な手術への姿勢が望まれる.今回は,胆道癌の内,胆管癌の根治手術についての問題を自験例を中心に述べてみたい.なお,肝外胆道の名称は図1のごとく分類している.

この病態をどう扱うか

胆道ジスキネジー

著者: 岩村健一郎

ページ範囲:P.222 - P.224

 肝における代謝産物の排出手段であるにせよ,あるいは消化機能の重要な担い手であるにせよ,胆汁は肝において産生され,胆道系を介して十二指腸へ送られる.すなわち,胆道系の主な任務は胆汁の輸送にあり,しかも生体の要求に応じて緩急自在に十二指腸内へ排出する役割をうけもっている.そのためには肝における胆汁の分泌圧や胆汁の性状もまた胆汁の流れに関与する因子として考えられなければならないであろうし,胆道系の壁構造や壁の緊張度や胆道系各部の運動の協調能,さらにそれらの神経支配などもまた重視されなければならないであろう.胆道ジスキネジーとはこれらの各因子一つ一つの,あるいはまたいくつかの因子の異常の表現とも,また各因子の協調能の異常の表現とも考えることができるであろう.だが,これらの異常を臨床的にどのようにして把握したらよいのであろうか.この疾病概念の存在にすら疑いの眼をむけざるを得ないことがあるのは,とりもなおさず臨床的に把握すべき方法論のむずかしさがあるからであろう.それにもかかわらず,臨床的に胆道ジスキネジーと診断せざるを得ないことがあるのも事実である.この病態をどう扱うかというテーマは病態そのものをいかに理解するかということとともに,臨床的にどのように把え,どのように治療に臨むかということにあろう.常に病態のよりよい理解を念頭におかなければ現実の診療は無意味であろうし,実際上不可能といってよい.

胆嚢切除後症候群をめぐる病態—とくに胆石の再発ないし遺残と急性閉塞性化膿性胆管炎によるショックの発来機構を中心として

著者: 三樹勝

ページ範囲:P.226 - P.231

はじめに—胆石症の術後遠隔成績と愁訴の内容
 術後1年以上経過した最近5年間の胆石症手術患者469例の遠隔成績と術後訴えた愁訴の内容をアンケート調査してみると(表1),良くなって健康な時と全く変わらないというものが76.6%であるが,これらのものにも手術後上腹部痛,疝痛様発作などがあったと訴えているものがある.現在余り芳しくないが,医者にかかるほどでなく,仕事に従事しているというものは19.8%,さらに仕事ができないほど具合が悪いというものは3.6%を占めており,これらの症例ではさすがに右季肋部疝痛,黄疸,上腹部痛,発熱などの愁訴があり,その頻度も高い.
 従来,胆石症の術後愁訴を一括して胆摘後遺症1),胆嚢摘出後症候群2,3),postcholecystectomy syndrome4),postbiliary Surgery syndrome5)など種々の呼称があるが,これら愁訴が果たして胆嚢摘出そのものに由来した生理的機能変化に起因したものかどうかははなはだ不明であり,そうだとしてもその診断は極めてむずかしい.

コレステロージス

著者: 中澤三郎

ページ範囲:P.232 - P.233

 コレステロージスの臨床については,後述するようにあまりよく知られていない.日常臨床上,これがコレステロージスの症状であるという特異的なものはなく,X線検査でも,特殊な場合を除いては不可能である.したがって本症を認識する手段がないために,臨床家の注意をひく疾患となっていないのが現状であろう.しかし,本症はコレステロールや他の脂質が胆嚢に沈着するものであることから,胆嚢結石,なかんずくコレステロール系結石との関連で興味があるので,2,3の問題点について述べる.

内胆汁瘻

著者: 高田忠敬

ページ範囲:P.234 - P.235

 内胆汁瘻は,胆道系と周囲組織との間に生じた異常交通路をいう.先天性にこのような交通の生ずることは極めて稀で,通常遭遇するのは後天性のものである.後天性のものの中には,外傷後または手術後に発生するものもあるが,臨床上最も興味をひくのは,自然発生的に形成された特発性内胆汁痩であり,ここでは,この特発生内胆汁婆について述べる.

Rokitansky-Aschoff洞

著者: 秋田八年 ,   久木元宏哉

ページ範囲:P.236 - P.237

胆嚢壁の構造
 Rokitansky-Aschoff洞を理解するためには胆嚢の正常の構造を知る必要がある.簡単に述べると胆嚢壁は4層に区分される.①mucosa,②muscularis,③perimuscularis,④serosaがそれで,消化管と比較して根本的に異なる点は粘膜筋板を欠くことである.粘膜面は一層の円柱上皮により被覆され,上皮下層の薄い結合織によって支持されている.粘膜上皮は上皮下層とともに内腔へ向けて多数の皺壁を形成し,肉眼的には微細な網目状を呈する.筋層は菲薄で縦,横,斜め方向へ走る筋線維より成る.perirnuscularisは粗な結合織で構成され,筋層に近い部分ではやや密に,漿膜に近い部分では粗に分布する.正常胆嚢壁の厚さは4層を合わせても1mm以下である.

カラーグラフ

胆石のいろいろ

著者: 亀田治男

ページ範囲:P.242 - P.243

 胆石には大きさ・形・色調・表面の性状・数などの点から,いろいろなものがある.しかし,胆石の種類を知るうえで,とくに注意深く観察すべきは割面の構造で,放射状・層状・放射状層状・合併・無構造などに大別する.また中心部の空洞の有無にも注意する.これらによって,コレステロール系石(純コレステロール石・混合石・混成石),ビリルビン系石,その他の稀少胆石(8頁,図3)を大別することができる.ここにその代表的な胆石の写真を示す.

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内科専門医を志す人に・トレーニング3題

著者: 本多虔夫 ,   村上義次 ,   日下部恒輔

ページ範囲:P.253 - P.255

問題1.ヘルペス脳炎について下記のうち正しいのはどれか.
A:散発性の,重篤なウイルス脳炎の原因としては単純ヘルペス・ウイルスの頻度は高い.

内科専門医を志す人に・私のプロトコール

循環器

著者: 革島恒徳 ,   梅村康順

ページ範囲:P.256 - P.257

 心臓病学の診断技術は,年々すさまじく進んでおり,UCGはその代表とも思われる,先天性,後天性心疾患における心電図,UCG,心カテーテルデータなどの診断的特徴所見の理解は,プロトコール記載の上でも要求されるものである.
 ここに提示した症例は,陳旧性心筋硬塞十心室瘤の症例である.心室瘤は心筋硬塞にかかった患者の10〜36%に発生し,好発部位は左室前壁ないし心尖部で,しばしば異常拍動を胸壁に触知する.心室瘤の自然歴は,5年以内に80%が死亡する.外科的手術適応となるのは,内科的治療に抗する心不全の原因となったり,恒常的狭心症,心室性不整脈,塞栓症をきたす場合である.本例は,内科的治療に抗する心不全が持続したため,半年後に心室瘤切除術と血管再建術が行われた.

演習・X線診断学 消化管X線写真による読影のコツ・2

胃の精密検査

著者: 熊倉賢二 ,   井筒睦

ページ範囲:P.247 - P.252

 10年前に比べて,胃のX線写真は確実にわるくなったといわれています.胃の精密検査を論ずる前に,その原因を検討してみましよう.
 胃のX線診断は,①X線装置の改良,進歩,②X線検査法の開発,それに各種のX線検査法をどのように組み合わせたら,能率的に,しかも正確な検査ができるかといった検査理論の検討,③病理組織学の進歩,④症例が実際に多数集まってきたこと,などによって進歩してきました.もちろん内視鏡の進歩も忘れることはできません.今後,さらに発展,進歩をのぞむならば,このような各方面からの総合開発が必要である.このように考えておりました.ところが,現状はだいぶ違った方向に向かっているようです.第1に,全国的に遠隔操作式X線TV装置があまりにも普及してしまったことです.第2に,前回述べたように,X線検査そのものがだいぶいい加減になっていることです.

診断基準とその使い方

von Willebrand病

著者: 風間睦美

ページ範囲:P.270 - P.273

 von Willebrandによって発見されたフィンランドÅland島の住民のvon Willebrand病(v. W. 病)は,止血障害の複雑さの故に凝固学者の間でその疾患の本態について長い間論争が続けられて来た.稀な先天性出血素因であるのに本疾患が最近一層注目されるようになったのは,本疾患と血友病との関連から凝固第VIII因子の本態が浮彫にされつつあるからである.

ECG読解のポイント

発作的に起こる動悸を主訴とする57歳女性の例

著者: 知久祝康 ,   太田怜

ページ範囲:P.274 - P.276

患者 57歳女性. 初診 昭和44年11月19日. 主訴 発作的に起こる動悸.
 既往歴,家族歴 物心ついた5歳ぐらいの時,右膝関節部の疼痛,腫張あり,夜間膝をさすってもらったことを覚えている.幼児期,小児期には年2回ぐらい咽頭痛と発熱(40℃)で臥床した.小学校4年の時,尿蛋白(+)といわれた.20歳,胃潰瘍,夫復員後,肺結核のため看病中に肋膜炎,腹膜炎に罹患した.当時,心悸亢進も時々あり,某大学K教授に診察をうけた.その後,夫は死亡した.昭和25年に某大学のM教授に,弁膜症であるが軽症のため手術の必要はないといわれた.その後はとくに治療もせずに普通の生活をしていた.昭和44年5月,夜間突然動悸がし,脈が速くなり,不安のため,救急車で某病院に入院し,点滴,セジラニドとベレルガルの内服をして,1週間で退院し,その後来院.
 現症 身長164cm,体重50kg,NYHAⅡ度,胸骨左縁第3肋間にレバイン3度の拡張期雑音あり,心尖部に伝達音かレバイン2度の拡張期雑音聴取.とくに心不全徴候は認められない.

外来診療・ここが聞きたい

軽度の下肢のむくみおよび起床時の指のこわばり

著者: 西崎統 ,   三條貞三

ページ範囲:P.278 - P.279

 患者 M. F. 54歳,女,室内装飾店経営.
 家族歴 父,70歳で脳卒中にて死亡,母,72歳で胃癌にて死亡,妹,46歳で胃癌にて死亡.

図解病態のしくみ 炎症のしくみ・6

炎症,感染,アレルギー

著者: 水島裕

ページ範囲:P.280 - P.281

 炎症,感染,アレルギー(または免疫)の3者は密接に関係しているものであり,しばしば,この3者が混在する.たとえば,結核症の場合,その原因は結核菌感染であり,発症には遅延型アレルギーを主体とするアレルギーの関与が強く,そして起こってくる反応は炎症反応である.

新薬の使い分け

重症感染症に対する新しい抗生剤の使い分け

著者: 富岡一

ページ範囲:P.282 - P.283

はじめに
 重症感染症のなかには種々の疾患が含まれてくるが,ここでは,いまなお高い死亡率にあえぐ敗血症の最近の抗生剤療法の慨要にふれる.

臨床病理医はこう読む

血液ガス分析(4)

著者: 井川幸雄

ページ範囲:P.284 - P.285

症例 4歳 女子
動脈血:pH 7.295,Po2 57mmHg,Pco2 30.8mmHg,〔HCO3-〕14.4mEq/l,O2飽和度 78%
血液:白血球数 9,800/mm3,赤血球数 522万/mm3,Hb 14.0g/dl,Ht 41.0,MCV 78.5μ3,MCH 26.8γγ,MCHC 34.1%

小児と隣接領域

眼科

著者: 植村恭夫

ページ範囲:P.286 - P.287

 小児,ことに乳幼児の時期は,視覚の発達の重要な時期である.視覚の発達には適切な視的環境(経験)が必要なことはいうまでもない.また,生体側の条件としては,①眼位が正常であること,②屈折状態が年齢に応じた状態であること,左右眼の屈折状態に差がないこと,③前眼部,中間透光体,眼底に異常がないこと,④視路,中枢に異常がないことなどが必要とされる.もしこれらに異常があると,この発達の期間に発見し,治療し得るものに対しては治療を行わないと,視覚は発達しないか,発達したとしてもはなはだ不完全なものとなる.すなわち,小児眼疾の中には,治療に対するcritical timeが厳格に要求されるものが多い点を小児診療の上では常に念頭におく必要がある.また,乳幼児期は,視覚の発達の障害に対する感受性の強い時期でもあり,不用意な処置が思わぬ結果を招くことがあることも知っておく必要がある.そこで今回は,乳幼児にしばしばみられる眼疾を中心に,これらの問題を述べてみることとする.

開業医学入門

開業医の診る発熱性疾患

著者: 柴田一郎

ページ範囲:P.288 - P.291

 私ども開業医が扱う患者として,最も頻度の高いものは,発熱を主訴とする病気であることは,まず間違いのないところであろう.発熱といっても,腋窩検温法で,田坂らは2)37〜38℃を微熱,38〜39℃を中等熱,39℃以上を高熱としているが,ここでは一応38℃以上の発熱を広い意味での高熱と考え,高熱,微熱の順に頻度からみて,どんな疾患に遭遇することが多いか,経験的に話をすすめることにしたい.発熱を呈する疾患はさまざまな成書に表示されている1,2),しかし,これらはあらゆる場合を含むものであって,私たちが一生見ることのない病気も少なくはない.

オスラー博士の生涯・35

オスラーの健康・公衆衛生重視の思想と患者へのいたわり

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.293 - P.296

 1898年の8月に英国から帰ったあとのオスラーには,親しい友人や親戚の病人からの要請があり,無理な旅行をつづけ,多忙をきわめた.

medicina CPC—下記の症例を診断してください

四肢筋力の低下,眼瞼下垂,頭痛などを訴え,胸部X線にて左肺門部に異常陰影をみた59歳主婦の例

著者: 明石陽三郎 ,   本多虔夫 ,   田中淑子 ,   宇尾野公義 ,   田崎義昭

ページ範囲:P.259 - P.269

症例 K. T. 59歳 主婦
 主訴 四肢筋力低下,眼瞼下垂,頭痛,右不全片麻痺.
 家族歴 父は悪性腫瘍(?)にて死亡.

診療相談室

「前リウマチ熱状態」と考えてよいか

著者: 入交昭一郎

ページ範囲:P.245 - P.245

質問 高熱の持続があり,ASLO値が高い。LeukocytoseやBlutbildに特異なものはなく,他にリウマチ熱の他覚的所見がない。Vペニシリンを使って行きますとASLO値および熱も下がってきます.これを「前リウマチ熱状態」ととらえてよいでしょうか.
 なお,本症例は,性別はいろいろで,年齢は学童期に多く,へんとう腺をはらすことが多い.関節痛はないものがほとんどで,またこうした状態をくりかえすものではありません.

肺癌に対する最近の免疫化学療法について

著者: 木村郁郎

ページ範囲:P.246 - P.246

質問 肺癌に対する,最近の免疫化学療法について,具体的にご教示ください.(神戸市 T生)

私の失敗例・忘れられない患者

「肺病」という診断にまつわる二人の患者,他

著者: 藤森岳夫

ページ範囲:P.297 - P.299

 失敗にもいろいろある.謝って済むものから,その患者の一生にかかわるもの,あるいは人の命に関するものまであり得る.
 20年も前のことだが,農村にある大学病院にいたころ,ある日30代の男の患者が外来にきた.咳・痰・時に血疾を主訴として,ヤセ型である.最近また血痰が続くので遠方からきたという.胸部レントゲン像で両肺野に多数の薄壁透亮像が認められ,浸潤像はほとんどない.肺結核よりは気管支拡張症が疑われるので,両側の気管支造影を行った.

洋書紹介

—Martha Dysnki-Klein 著—A Colour Atlas of Paediatrics Wolfe Medical Publications Ltd.London

著者: 大国真彦

ページ範囲:P.182 - P.182

小児科学を学ぶ者にとって必携の書
 「写貞は実物と考察の中間にあるもの」といわれる.また「百聞は一見に如かず」ということわざもある.
 医学の分野でも,「一度でも実物を見たことのある人は強い」のは日常よく経験されるところであり,教科書による一般的,全体的な理解は医学を学ぶ上に極めて重要であるが,その上に「物を見ること,経験すること」なしには体得しえないことも多い.Down症候群の診断などもそのひとつであろう.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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