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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻2号

1976年02月発行

文献概要

今月の主題 胆道疾患—診療の実際 この病態をどう扱うか

胆嚢切除後症候群をめぐる病態—とくに胆石の再発ないし遺残と急性閉塞性化膿性胆管炎によるショックの発来機構を中心として

著者: 三樹勝1

所属機関: 1日医大第1外科

ページ範囲:P.226 - P.231

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はじめに—胆石症の術後遠隔成績と愁訴の内容
 術後1年以上経過した最近5年間の胆石症手術患者469例の遠隔成績と術後訴えた愁訴の内容をアンケート調査してみると(表1),良くなって健康な時と全く変わらないというものが76.6%であるが,これらのものにも手術後上腹部痛,疝痛様発作などがあったと訴えているものがある.現在余り芳しくないが,医者にかかるほどでなく,仕事に従事しているというものは19.8%,さらに仕事ができないほど具合が悪いというものは3.6%を占めており,これらの症例ではさすがに右季肋部疝痛,黄疸,上腹部痛,発熱などの愁訴があり,その頻度も高い.
 従来,胆石症の術後愁訴を一括して胆摘後遺症1),胆嚢摘出後症候群2,3),postcholecystectomy syndrome4),postbiliary Surgery syndrome5)など種々の呼称があるが,これら愁訴が果たして胆嚢摘出そのものに由来した生理的機能変化に起因したものかどうかははなはだ不明であり,そうだとしてもその診断は極めてむずかしい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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