icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina13巻2号

1976年02月発行

文献概要

ECG読解のポイント

発作的に起こる動悸を主訴とする57歳女性の例

著者: 知久祝康1 太田怜2

所属機関: 1知久内科クリニック 2自衛隊中央病院内科

ページ範囲:P.274 - P.276

文献購入ページに移動
患者 57歳女性. 初診 昭和44年11月19日. 主訴 発作的に起こる動悸.
 既往歴,家族歴 物心ついた5歳ぐらいの時,右膝関節部の疼痛,腫張あり,夜間膝をさすってもらったことを覚えている.幼児期,小児期には年2回ぐらい咽頭痛と発熱(40℃)で臥床した.小学校4年の時,尿蛋白(+)といわれた.20歳,胃潰瘍,夫復員後,肺結核のため看病中に肋膜炎,腹膜炎に罹患した.当時,心悸亢進も時々あり,某大学K教授に診察をうけた.その後,夫は死亡した.昭和25年に某大学のM教授に,弁膜症であるが軽症のため手術の必要はないといわれた.その後はとくに治療もせずに普通の生活をしていた.昭和44年5月,夜間突然動悸がし,脈が速くなり,不安のため,救急車で某病院に入院し,点滴,セジラニドとベレルガルの内服をして,1週間で退院し,その後来院.
 現症 身長164cm,体重50kg,NYHAⅡ度,胸骨左縁第3肋間にレバイン3度の拡張期雑音あり,心尖部に伝達音かレバイン2度の拡張期雑音聴取.とくに心不全徴候は認められない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?