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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻3号

1976年03月発行

文献概要

図解病態のしくみ

肝炎慢性化の機序・1—宿主の細胞性免疫能を中心に

著者: 亀谷麒与隆1 森実敏夫1

所属機関: 1慶大内科

ページ範囲:P.398 - P.399

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肝炎慢性化とは
 肝炎が6カ月以上持続した場合,慢性化したと理解されている.BlumbergのHB抗原発見以来,病原体と肝炎との関係が比較的明らかとなったB型肝炎に例をとると,成人にB型肝炎ウイルスが感染し,末梢血液中にHBs抗原が検出されるようになってから1〜2カ月後に肝炎が発症し,その後2〜3カ月でHBs抗原は消失し,肝炎も消褪して再発しない例が多いが,急性B型肝炎の約10%は6カ月以上もHBs抗原が持続陽性で肝機能異常も持続し,グリソン鞘の小円形細胞浸潤と線維の増生による門脈域の拡大がみられるようになり,持続性肝炎あるいは慢性肝炎の所見を呈するようになる.慢性肝炎の約10%が3年ないし10数年後には肝硬変症に移行すると推定される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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