icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina13巻4号

1976年04月発行

文献概要

今月の主題 腎不全の病態と治療 腎不全の成因

糖尿病と腎不全

著者: 土屋尚義1

所属機関: 1千葉大第1内科

ページ範囲:P.462 - P.463

文献購入ページに移動
 糖尿病性腎症は,臨床的に蛋白尿を指標とすれば全糖尿病症例の約20〜30%,生検例で約65〜90%と高頻度にみられる合併症である.しかも,原疾患の予後を左右する重要な因子をなし,死因統計上,従来の昏睡や感染症に代わって近年著しく増加した血管障害死の中で,腎死は全症例の約15〜20%と重要な地位を占めている.腎症は,糖尿病の罹病期間の延長とともに発症,緩徐ながら進行して,やがては腎不全に陥る症例がしばしばである.
 腎症の病理組織学的変化は,びまん性および結節性糸球体硬化像を基本病変とし,多くの例で相関して細動脈性腎硬化症を伴う1).したがって,まずこの基本病変の成因について記し,次いで経過中にしばしば挿入され,付加的に腎障害を進行・悪化させる要因について述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら