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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻4号

1976年04月発行

文献概要

今月の主題 腎不全の病態と治療 代謝面からみた病態

脂質代謝

著者: 和田光夫1

所属機関: 1山口大第2内科

ページ範囲:P.467 - P.469

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血清脂質およびリポ蛋白質代謝の概要
 血清脂質の基本成分である脂肪酸は,アセチルCoAとマロニルCoAの反復縮合反応によって生成される.コレステロールの基本骨格,ステリン核はアセチルCoAからヒドロキシメチル・グルタリル(HMG)CoA,メバロン酸,スクワレンなどを経て形成され,その生合成は,血中低比重リポ蛋白質(LDL,電気泳動法のβリポ蛋白質)がHMG CoA reductaseを抑制する機序によって調節される.コレステロールのエステル化は,高比重リポ蛋白質(HDL)を反応の場としてレシチン・コレステロール・アシルトランスフェラーゼ(LCAT)によって行われる.血清トリグリセリド(TG)は,脂肪酸と解糖に由来するα-グリセロ燐酸とのエステル形成反応によって,肝において生成される.合成あるいはとり込みによって肝細胞に入った脂質は,肝内合成された蛋白質(アポ蛋白質)とともに,リポ蛋白質として組み立てられ,Golgi装置に集積されたのちに血流中に分泌される.すべての脂質はリポ蛋白質として血液中に存在し,その形で代謝される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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