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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻4号

1976年04月発行

文献概要

内科専門医を志す人に・私のプロトコール

内分泌・代謝

著者: 革島恒徳1 梅村康順2

所属機関: 1神戸市立中央市民病院内科 2住友病院内科

ページ範囲:P.560 - P.561

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 今月は,内分泌・代謝疾患5例の中から,特発性副甲状膿機能低下症の1例を供覧する.昭和46年に経験した症例であり,Ca代謝に注目して検査を進めた.副甲状腺機能検査は,測定の比較的容易な,血清Ca・P・クレァチニン,尿中Ca・Pを用いて,Ca代謝を動的に把握する方法を用いて行った.これらの検査にも限界があり,十分に考慮して判定しなければならなかった.本例にCa負荷試験,EDTA試験,Ellsworth-Howard testを行い,特発性副甲状腺機能低下症が疑われ,低Ca血症を呈する,偽性副甲状腺機能低下症,腸からのCa吸収不足の腸吸収不良症候群,腎からのCa排泄の増加をきたす細尿管性アシドーシス,Caイオンの消費をもたらす急性膵炎などの臨床症状および検査成績で除外診断を行った.最近,より正確な鑑別には,PTH負荷後の尿中サイクリックAMPの測定が行われている.
 Ca代謝をつかさどるホルモンとして,PTH,カルチトニン,活性型ビタミンDがあり,PTHの測定も可能となり,近年,新しい知見が増え,また,各種ホルモンのradioimrnunoassayの測定可能により,正しい理解を持っていることが要求される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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