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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻5号

1976年05月発行

文献概要

今月の主題 痛みとその対策 痛みの生理

皮膚・筋肉痛

著者: 梅原忠雄1

所属機関: 1獨協医大整形外科

ページ範囲:P.612 - P.613

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 痛みの神経機序については多くの学説があるも,いまだ解明されていない点が多いのが現状である.古くより,除痛の目的で外科手術により脊髄後根切断,脊髄前側索切断,視床下部切断,前頭葉切断術などが行われているように,多くの手術法があるも,なお確実な方法はなく,除痛作用の中枢神経系における仕組みは不明である.
 臨床上痛みを訴える患者,たとえば糖尿病性神経炎では主として下肢痛を,アルコール性神経炎では筋肉痛を,ヘルペス後の神経痛は焼きつくような表在性の痛みを訴えるなど,疾病により痛み方に差があることがわかる.この違いは,痛みを伝導する末梢神経線維のどの線維群が興奮するかにより,中枢において刺激が抑制されたり,興奮されたりして痛みの性質が変わるものと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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