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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻5号

1976年05月発行

今月の主題 痛みとその対策

本態のはっきりしない痛み

精神科的な痛み

著者: 柏木哲夫12

所属機関: 1淀川キリスト教病院精神神経科 2阪大精神神経科

ページ範囲:P.632 - P.633

文献概要

 痛みはすべての臨床領域にわたって広くみられ,日常の臨床の場で重要な位置を占めている.痛みは客観化されうる訴えではなく,患者の主観的な体験に基づく訴えであるが故に,臨床的アプローチの困難さがあり,この点で精神科との深い関連性が生じてくる.痛みを主訴として各科の外来を訪れる患者は非常に多いが,その痛みの原因となる身体疾患が発見できない場合,その痛みがなんらかの精神科的な疾患の一症状である可能性を常に念頭におく必要がある.痛みを心理学的,精神医学的,精神身体医学的にとらえた研究はフロイトをはじめ多数あるが,日常の臨床の場で参考になると思われるものをあげておく1〜8).以下,痛みが前面に出やすい精神科疾患についてその特徴を概観してみる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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