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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻5号

1976年05月発行

文献概要

今月の主題 痛みとその対策 薬の使い方

麻薬

著者: 藤田達士1

所属機関: 1群馬大麻酔学

ページ範囲:P.634 - P.635

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 古来,麻薬,とりわけモルフィンが使用されてきた理由のひとつは鎮痛作用のみならず,痛みに対する恐怖感を除く作用が強いためである.このeuphoriaのために一次的精神依存が生ずるが,モルフィンは健康人ではdisphoriaを起こすので,精神的依存がもともと強いわけではなく,二次的精神依存6)(禁断症状からの逃避願望)が強いための精神依存であり,それだけ身体的依存が強いと考えられる.今日の麻薬の進歩は,モルフィンの持つ副作用を少なくすることにある.そのひとつは,pentazocineにみられるような依存性の減弱化であり,他のひとつは,fentanylにみられるような強力化(モルフィンの200倍)と,短時間作用性を組み合わせた調節性に富む麻薬の合成である.
 一方,使い方の面からも進歩が重ねられてきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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