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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻5号

1976年05月発行

文献概要

今月の主題 痛みとその対策 薬の使い方

非麻薬性鎮痛剤の功罪

著者: 渡辺敏1

所属機関: 1北里大麻酔科

ページ範囲:P.636 - P.637

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 鎮痛剤としての麻薬性鎮痛剤は昔から有名であるが,麻薬であるがため薬品管理が厳重に行われなければならず,また呼吸抑制・耽溺性などの合併症の危険性が常に存在する.このような難点を解決するため多くの研究・開発がなされ,1967年には耽溺性のない新しい非麻薬性鎮痛剤としてペンタゾシンが登場した.それ以後,ペンタゾシンは非常に広く使われてきているが,本文ではペンタゾシンに関する一般的知見を述べ,同時に近年問題になりつつある耽溺性などの副作用について言及する.
 ペンタゾシンは,1959年にSterling-Winthrop Reseaxch Instituteで合成され,1967年頃より臨床に使われ始めた薬剤で,薬理学的には麻薬拮抗剤に属する鎮痛剤である.ペンタゾシンは強力な鎮痛作用を有し,あらゆる疼痛に効き,効果の発現が早く,長期連続投与が可能で,副作用・毒性が低いといわれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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