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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻5号

1976年05月発行

文献概要

今月の主題 痛みとその対策 疼痛への対処

術後痛

著者: 美馬昂1 岸養彦1 恩地裕2

所属機関: 1大阪府立病院麻酔科 2阪大麻酔学

ページ範囲:P.660 - P.662

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はじめに
 麻酔学の発達に伴い,手術中の痛みという苦痛に関しては,患者は完全に開放されている.しかしながら,麻酔を術後までも続けていくことは特殊な例を除いてはないので,手術後の痛みは,手術をうける患者にとっては今でも苦痛であると同時に,手術前の不安の大きな原因になっている場合が多い1)
 手術後の疼痛の中でも,胸部・腹部手術後のものは,その強い痛みのために呼吸・喀痰排出運動が妨げられて呼吸器合併症を惹起する原因となるので,積極的な疼痛の寛解を計る.そのため,呼吸・循環系の管理が必要となってくるが,それらに関しては麻酔医の最も関心の深いところであり,多くの研究が報告されている.これに対して,鎮痛効果ということに対する研究は,手術後の疼痛が他の場合と異なり,単に苦痛としてだけで,疾患の診断的価値を含まないので,積極的な鎮痛剤の使用によって完全にコントロールできる性格のものである。したがって,わずかしか報告されていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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